■政治経済の不確実性高まるなか、革新技術に資金シフトの兆し
2025年の新春相場は、早くも大きな転換点を迎えようとしている。1月に予定される米国トランプ大統領の就任、日銀金融政策決定会合、FRBのFOMC開催と、市場を左右する重要イベントが目白押しだ。これに石破茂首相の訪米による日米首脳会談も控えており、政治経済の不確実性は一段と高まっている。
市場関係者の最大の関心は、トランプ大統領就任後の政策動向である。関税引き上げや移民規制の強化、地政学リスクへの対応など、不確定要素が山積している。このため金利や為替の不安定化が懸念され、FRBの利下げ中止や日銀の利上げ判断にも注目が集まる。日経平均株価は2024年7月につけた史上最高値4万2426円の更新を目指すものの、新春早々の波乱も予想される。
こうしたなか、注目されるのが三大ディープテック関連株である。第一のペロブスカイト太陽電池は、軽量・低コストで高効率という特徴を持ち、伊勢化学工業<4107>(東証スタンダード)や積水化学工業<4204>(東証プライム)などが有力銘柄となっている。第二の核融合発電では、ジェイテックコーポレーション<3446>(東証プライム)が高精度ミラーで世界的な存在感を示している。第三の宇宙開発では、ispace(アイスペース)<9348>(東証グロース)が月面資源の商業取引に挑戦するなど、革新的な取り組みが進んでいる。これら次世代技術株は、生成AI関連株に続く新たな投資テーマとして期待が高まっている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)