商船三井、大洗~苫小牧航路初のLNG燃料フェリー「さんふらわあ かむい」が就航

■CO2排出量を約35%削減、客室は全室個室化

 商船三井<9104>(東証プライム)が保有し、商船三井さんふらわあが運航するLNG燃料フェリー「さんふらわあ かむい」が、1月21日に茨城県大洗港から運航を開始した。本船は既存の「さんふらわあ だいせつ」に代わり、大洗~苫小牧航路で運航される。この新造船は、CO2排出量を約35%削減するLNG燃料エンジンや、風を活用した「ISHIN船型」などの革新的技術を採用し、環境負荷を大幅に低減することに成功した。

 「さんふらわあ かむい」は、既存船に比べて貨物車両の積載スペースを拡張し、全客室を個室化することで、トラックドライバーや旅客に快適な空間を提供する。また、フィットネスルームや展望浴場、キッズスペース、ペット同伴可能な客室など、多彩な施設を備えることで、モーダルシフトの促進や物流の「2024年問題」の解決に貢献することを目指している。

 本船は、大阪~別府航路の「さんふらわあ くれない」や「さんふらわあ むらさき」に次ぐ国内3隻目のLNG燃料フェリーである。2025年中には姉妹船「さんふらわあ ぴりか」も加わり、LNG燃料フェリー4隻体制となる。商船三井グループは、2050年までにネットゼロ・エミッション達成を目指しており、環境負荷低減と物流・旅客サービスの両立を実現する取り組みを続ける。国内最大の航路網を持つ商船三井さんふらわあは、脱炭素社会への貢献を進めながら、フェリー業界をリードしていく方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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