資生堂、美白有効成分4MSKの浸透性を飛躍的に向上させる新技術を開発

■独自開発の「4MSK/フリュイド浸透促進技術」で美白効果が格段に向上

 資生堂<4911>(東証プライム)は1月31日、独自開発の美白有効成分4MSKの皮ふ浸透性を高める「4MSK/フリュイド浸透促進技術」を開発したと発表。常温で固体である4MSKを、保湿成分トリメチルグリシンと最適な比率で組み合わせることで液体化し、肌に塗布した後も液体状態を維持できる技術である。この成果は国際化粧品技術者会連盟で発表され、若手研究員に贈られるヘンリー・メイソー賞2024を受賞している。

 美容医療市場の拡大を背景に、安全で効果の高い美白化粧品開発のため、美白有効成分の浸透性向上が課題となっていた。研究チームは化学分野で注目される「イオン液体」に着目。100通り以上の検証を経て、トリメチルグリシンとの最適な配合比率を見出した。この技術により、4MSKの皮ふへの浸透量が従来比約2倍に向上することが確認された。

 3次元培養皮ふモデルでの検証により、メラニン生成抑制効果の向上が確認された。さらに、プロトタイプ基剤での人体試験では、12週間でシミの数が1.8倍減少し、肌の明るさも1.9倍改善するという顕著な効果が実証された。資生堂は今後、この浸透促進技術を応用し、高機能で安全・安心なスキンケア製品の開発を進めていく方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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