ソフトクリエイトホールディングス、25年3月期3Q累計は小幅減益も期初計画を上回る水準で着地、EC・ITソリューションが順調

 ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東証プライム)は、2月3日に25年3月期第3四半期累計連結業績を発表した。前期の一過性のサイト運用収益の反動や人的資本投資によるコスト増加などで小幅減益だった。ただし期初計画を上回る水準で着地した。売上面はECソリューション事業、ITソリューション事業とも順調に拡大した。そして通期の増収増益予想を据え置いた。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は24年12月の昨年来高値圏から利益確定売りで一旦反落したが切り返しの動きを強めている。上値を試す展開を期待したい。

■25年3月期3Q累計小幅減益だが計画超と順調、通期増益予想据え置き

 25年3月期第3四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比9.1%増の226億54百万円、営業利益が3.2%減の39億41百万円、経常利益が4.3%減の41億37百万円、親会社株主帰属四半期純利益が3.0%減の25億48百万円だった。

 前期の一過性のサイト運用収益の反動や人的資本投資によるコスト増加などで小幅減益だった。ただし期初計画(売上高219億円、経常利益40.9億円)を上回る水準で着地した。売上面はECソリューション事業、ITソリューション事業とも順調に拡大した。

 ECソリューション事業は、売上高が6.1%増の122億91百万円、経常利益(全社費用等調整前)が2.4%減の30億76百万円だった。主力のECサイト構築売上高が順調に拡大し、ECサイト売上拡大施策となるクラウドサービス売上高も伸長した。売上高の内訳はECサイト構築が7.5%増の82.6億円、デジタルマーケティングが7.1%減の24.8億円、ECクラウドサービスが26.3%増の15.3億円だった。

 ITソリューション事業は売上高が12.8%増の103億63百万円、経常利益が1.7%減の20億01百万円だった。クラウドサービスやセキュリティ・インフラ構築が順調に拡大した。売上高の内訳はセキュリティ・インフラ構築が4.7%増の46.9億円、ITパッケージが30.9%増の16.9億円、ITクラウドサービスが24.4%増の20.9億円、IT機器が8.8%増の18.7億円だった。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が70億99百万円で経常利益が12億25百万円、第2四半期は売上高が80億72百万円で経常利益が15億31百万円、第3四半期は売上高が74億83百万円で経常利益が13億81百万円だった。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が24年3月期比7.5%増の300億円、営業利益が6.0%増の54億80百万円、経常利益が6.1%増の56億80百万円、親会社株主帰属当期純利益が5.9%増の34億50百万円としている。配当予想は24年3月期比7円増配の55円(第2四半期末27円50銭、期末27円50銭)としている。5期連続増配で予想配当性向は40.0%となる。

 引き続きECソリューション事業、ITソリューション事業とも伸長し、人件費などの増加を吸収する見込みだ。売上高の計画はECソリューション事業が8.7%増の169億円、ITソリューション事業が5.9%増の131億円としている。経常利益(24年3月期比3.3億円増)の増減要因分析見込みについては、売上総利益増加で8.1億円増、人件費増加で2.1億円減、研修費増加で0.2億円減、広告費増加で0.4億円減、研究開発費増加で0.3億円減、その他経費増加(税金等)で1.8億円減としている。

 なお通期予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高76%、営業利益72%、経常利益73%、親会社株主帰属当期純利益74%と順調である。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は24年12月の昨年来高値圏から利益確定売りで一旦反落したが切り返しの動きを強めている。上値を試す展開を期待したい。2月3日の終値は2276円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS137円50銭で算出)は約17倍、今期予想配当利回り(会社予想の55円で算出)は約2.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS741円49銭で算出)は約3.1倍、時価総額は約627億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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