生化学工業の第3四半期は営業利益31.3%増など好調、通期ではV字急回復の見込み

(決算速報)

■ロイヤリティーやLAL事業の増加により大きく伸びる

 生化学工業<4548>(東証プライム)が2月7日の夕方に発表した第3四半期決算(2024年4~12月・累計/連結)は、売上高が前年同期比11.2%増の304億45百万円となり、国内医薬品の減少があったものの、ロイヤリティーやLAL事業(品質管理用の測定用試薬や体外診断用医薬品事業)の増加により大きく伸びた。営業利益は、増収により同31.3%増の30億57百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同14.4%増の30億88百万円だった。

 国内売上高は同4.6%減だったが、主力製剤の一つ、関節機能改善剤アルツは「競合品からの切り替えが進み、医療機関納入本数は前年同期比で大幅に増加」(決算短信より)した。工場の増産体制整備に向けた設備メンテナンスにより当社売上高は減少したが、「第4四半期には出荷量が回復し、計画通りの売上高となる見込み」(同)。眼科手術補助剤オペガン類は、前年同期に競合品の都合により当社製品の出荷が増加した反動で売上高は減少したが、医療機関納入本数は増加した。海外医薬品は米国向け関節機能改善剤ジェル・ワンが出荷タイミングにより減少したものの、スパルツFX等の増加により、前年同期比3.1%の増収となった。

 通期(25年3月期)の連結業績予想は、24年5月に公表した予想に変更なく、V字型に急回復する見込み。売上高は400億円(前期比10.5%増)、営業利益は39億50百万円(前期の9.1倍)、親会社株主に帰属する当期純利益は34億50百万円(57.8%増)、などを継続した。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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