インフォマートは25年12月期も大幅増収増益で連続増配予想

 インフォマート<2492>(東証プライム)は2月14日に24年12月期連結業績を発表した。大幅増収増益で着地した。そして25年12月期も大幅増収増益で連続増配予想としている。引き続き利用企業数が順調に増加するほか、価格改定効果やサーバーのクラウド移行完了によるデータセンター費の減少なども寄与する見込みだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は反発力が鈍く安値圏でモミ合う形だが、好業績を評価して出直りを期待したい。

■24年12月期大幅増収増益、25年12月期も大幅増収増益予想

 24年12月期連結業績(1月22日付で売上高を下方、利益を上方修正)は、売上高が23年12月期比17.0%増の156億30百万円、営業利益が44.6%増の12億円、経常利益が87.8%増の11億87百万円、親会社株主帰属当期純利益が119.6%増の6億55百万円とした。配当予想(2月14日付で期末20銭上方修正)は、23年12月期比77銭増配の1円74銭(第2四半期末77銭、期末97銭)とした。配当性向は60.1%となる。

 利用企業数が順調に増加したほか、24年8月に実施したBtoBプラットフォーム受発注の価格改定効果や、サーバーのクラウド移行完了(24年9月)による第4四半期からのデータセンター費減少なども寄与した。

 BtoB-PF FOOD事業は売上高が17.8%増の99億49百万円で営業利益が1.6%減の19億44百万円だった。売上面は主力の受発注のほか、TANOMUや規格書も利用企業数が順調に増加し、受発注の価格改定効果も寄与して大幅増収だった。利益面は人件費やのれん償却費の増加により小幅減益だった。なお受発注の利用企業数は買い手企業が189社増の4104社、売り手企業は2089社増の4万6133社となった。

 BtoB-PF ES事業は売上高が15.6%増の56億81百万円で営業利益が7億46百万円の損失(23年12月期は11億49百万円の損失)だった。大手企業とそのグループ企業を中心に請求書の新規導入が増加したほか、新プロダクトのTRADEも順調に増加し、全体としても大幅増収だった。利益面は増収効果によって損失縮小した。請求書の利用企業数は13万8246社増の114万760社となり、このうち契約企業数(受取側契約企業と発行側契約企業の合計)は1071社増の1万2879社となった。

 なお全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高35億19百万円で営業利益2億29百万円、第2四半期は売上高36億94百万円で営業利益80百万円、第3四半期は売上高40億30百万円で営業利益3億61百万円、第4四半期は売上高43億86百万円で営業利益5億28百万円だった。利用企業数の順調な増加に加え、第3四半期より価格改定効果、第4四半期よりデータセンター費減少効果も寄与した。

 25年12月期の連結業績予想については売上高が24年12月期比24.7%増の194億91百万円、営業利益が91.6%増の23億円、経常利益が92.4%増の22億83百万円、親会社株主帰属当期純利益が106.9%増の13億56百万円としている。配当予想については24年12月期比2円72銭増配の4円46銭(第2四半期末2円23銭、期末2円23銭)としている。連続増配で予想配当性向は74.4%となる。

 セグメント別の計画は、BtoB-PF FOOD事業の売上高が21.2%増の120億54百万円で営業利益が17.9%増の22億92百万円、BtoB-PF ES事業の売上高が30.9%増の74億37百万円で営業利益が7百万円(24年12月期は7億46百万円の損失)としている。

 25年12月期も大幅増収増益で連続増配予想としている。引き続き利用企業数が順調に増加するほか、価格改定効果(BtoBプラットフォーム受発注は24年8月実施、BtoBプラットフォーム請求書は25年4月実施予定)や、サーバーのクラウド移行完了(24年9月)によるデータセンター費の大幅減少なども寄与する見込みだ。BtoB-PF ES事業は黒字転換の計画である。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は出直り期待

 株価は反発力が鈍く安値圏でモミ合う形だが、好業績を評価して出直りを期待したい。2月14日の終値は318円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS5円99銭で算出)は約53倍、今期予想配当利回り(会社予想の4円46銭で算出)は約1.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS48円23銭で算出)は約6.6倍、そして時価総額は約825億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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