世界初の民間月面探査へ!YAOKI、月着陸船への搭載完了、パンチ工業の3D測定技術が宇宙開発に貢献

■月面探査車YAOKI、2025年2月27日打ち上げ予定

 ホシザキ<6465>(東証プライム)が技術協力する、ダイモンの月面探査計画「Project YAOKI 1(PY-1)」が、2025年2月27日以降に打ち上げられる予定である。本ミッションは、民間企業として世界初の月面探査を実現することを目指すものであり、YAOKIは米国Intuitive Machines社の月着陸船「Nova-C」に搭載され、SpaceX社のロケット「Falcon 9」によりNASAケネディ宇宙センターから打ち上げられる。着陸目標は月の南極付近であり、打ち上げから約8日後に月面到達、その後約5日間の走行によって月面データを取得し、地球へ送信する計画である。

■パンチ工業の先端技術が月探査の精度向上に寄与

 YAOKIの開発において、パンチ工業は3Dスキャナを用いた精密測定技術を提供し、探査車本体および収納ケースの適切な隙間(クリアランス)設定を支援した。同社は「3D計測パートナーズ」サービスを通じ、品質保証の観点からも打ち上げの準備に貢献。YAOKIが輸送時の振動に耐えられるよう、収納ケースの寸法や弾性体の厚さを最適化するためのデータ化・検証を実施した。

 パンチ工業は、金属の一体化技術「P-Bas®(ピーバス)」を活用し、耐摩耗性・耐熱性に優れた合金の開発を進めている。特に、月面環境に適応可能な金属素材の開発に注力し、昼夜で200℃以上の温度差に耐え得る新素材を研究中である。また、1975年の創業以来培ってきた特注品加工技術を活かし、航空宇宙分野での部品加工にも取り組んでいる。

 「Project YAOKI 1」は、ダイモン社が開発する超小型・高耐久の月面探査車YAOKIの初のミッションであり、地球からのリモート操作や画像データ取得の実証を目的としている。本プロジェクトでは、将来的に約100機のYAOKIを月面へ送り込む計画がある。Intuitive Machines社の着陸船「Nova-C」は、2024年2月の「IM-1」ミッションでの成功実績があり、今回の打ち上げにも期待が高まる。パンチ工業は、2023年5月にダイモンと技術パートナー契約を締結し、今後も宇宙開発分野への貢献を進める方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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