キユーピー、日本農芸化学会でマヨネーズ研究発表、卵黄ペプチドがマヨネーズのコクに寄与か

■低分子ペプチドがコク味受容体「CaSR」に作用

 キユーピー<2809>(東証プライム)は2月28日、卵黄型マヨネーズのコクに寄与する成分の探索を行い、卵黄由来の低分子ペプチドがコクに寄与する可能性を確認したと発表。卵黄配合量が多いマヨネーズほど、保存後に低分子ペプチドが増加することが分かった。また、この成分がヒトコク味受容体「CaSR」に受容されることも示唆された。この研究成果は、2025年3月に開催される日本農芸化学会で発表される。

 同社は、卵黄で作った「卵黄型マヨネーズ」のコクに寄与する成分の探索を行った。卵黄量が多いほどコクが強く、製造直後よりも数週間後の方がうま味やコクを強く感じることが知られている。先行研究では、卵黄型マヨネーズに含まれる卵黄由来ペプチドの量が、製造後、時間の経過とともに増加していることを確認した。今回さらに研究を進め、卵黄配合量が多いマヨネーズほど、保存後に低分子ペプチドが増加していることを発見した。

 一方、高分子ペプチドおよびタンパク質は、卵黄配合量が多いマヨネーズで保存後に減少することが判明した。この結果から、卵黄型マヨネーズにおいて卵黄由来の低分子ペプチドのコクへの寄与が示唆された。さらに、卵黄型マヨネーズのコクに寄与すると考えられる成分がヒトコク味受容体「CaSR」に受容されるかについても報告される。

 キユーピーは、1925年に日本で初めてマヨネーズの製造・販売を開始し、今年で100周年を迎える。商品の改良に加えて、長年にわたり、おいしさの本質を追究する研究を続けてきた。今後も「おいしさ研究」を通して豊かな食生活を実現し、世界の食と健康に貢献していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■企業の半数以上が生成AIを活用、一方で会計事務所の6割は未経験  ミロク情報サービス(MJS)<…
  2. ■2025年から日米でプロモーション展開、東京シリーズでキャンペーンも  伊藤園<2593>(東証…
  3. ■360度カメラ映像と3Dモデルを組み合わせ、作業員の動きも把握  東洋建設<1890>(東証プラ…
2025年3月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

ピックアップ記事

  1. ■「トランプ・ディール」懸念下での投資価値、重複上場株の割安性  今週のコラムでは、米国景気の減速…
  2. ■見直される株主優待制度と重複上場戦略の新展開  ジャパニーズ・スタンダード(日本基準)とグローバ…
  3. ■自己株式取得が救世主に?逆風相場で輝く銘柄を発掘  今週の当コラムは今年1月以降に自己株式取得を…
  4. ■植田日銀総裁vsトランプ大統領、市場は「トランプ・リスク」に戦々恐々  「金曜日の引けピン」とい…
  5. ■割安水準に放置されている銘柄は?  今週の当コラムでは、材料株マニア向けにコメ・卵価格高騰関連株…
  6. ■日経平均4万円は幻か?「前門の虎、後門の狼」でレンジ相場続く  「冬来たりなば春遠からじ」という…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る