【編集長の視点】シマダヤは業績再上方修正と記念増配を見直し内需割安株買いが再燃

■株主優遇策の拡充が進み、成長戦略とともに期待感が上昇

 シマダヤ<250A>(東証スタンダード)は、前日3日に13円高の1516円と反発して引けた。同社は、今年2月10日に昨年11月に上方修正した今2025年3月期業績の再上方修正と期末の記念配当増配を発表しており、これを見直し割安株買いが再燃した。テクニカル的にも、同社は昨年10月1日に新規株式公開(IPO)されIPO初日につけた上場来高値1840円から昨年12月に上場来安値1340円まで調整し、足元ではこの調整幅の半値戻し水準までリバインドしており、相場アノマリーの「半値戻しは全値戻し」の期待も高めている。

■優待制度新設に上場記念増配と株主優遇策を積極継続

 同社の今期業績は、昨年11月の中間決算発表時に上方修正されたが、その増額業績をさらに再上方修正した。売り上げは期初予想を据え置き395億8300万円(前期比1.6%増)としたが、営業利益と経常利益を各2億円、純利益を1億5000万円引き上げ、営業利益32億3000万円(同3.7%減)、経常利益32億4400万円(同6.6%減)、純利益22億78000万円(同9.8%減)と見込み、昨年11月に続き前期比減益率を縮小させる。家庭用では主力ブランドの「流水麺」や「太鼓判」を積極的に拡販し、業務用では外食需要の取り込みを進め、物流費、製造原価などの上昇には生産効率のアップやコスト抑制を進めたことが要因になった。

 配当は、期末配当に上場記念配当20円を上乗せし期初予想の年間40円を50円に増配を予定している。また同社は、前回11月の業績上方修正時に株主優待制度も発表しており、100株~299株を保有する株主に同社製品の詰め合わせ1000円相当を贈呈する。

■上場来高値から安値への調整幅の半値戻しをクリアしPER10倍の修正で全値戻し期待

 株価は、昨年10月に公開価格1880円でIPOされ、1760円で初値をつけ上場来高値1840円まで上昇したものの、一度も公開価格を上回ることがなく、上場来安値1340円まで大きく調整した。同安値は売られ過ぎとしてリバウンドし、足元では上場来調整幅の半値戻し水準をほぼ達成している。PERは10.1倍、年間配当利回りは3.39%となお割安であり、まず初値を奪回し相場アノマリーの「半値戻しは全値戻し」の通りに上場来高値奪回にチャレンジしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞・株式投資情報編集長=浅妻昭治)

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