【引け後のリリース】東レが米ボーイング向け炭素繊維契約を10年以上延長

東レ 3402

 東レ<3402>(東1・売買単位千株)は9日、米国のTheBoeingCompany(本社:米国イリノイ州シカゴ、以下「ボーイング社」)との間で、既存の「787」プログラムに加え、新型機「777X」プログラム向けに炭素繊維「トレカ」(東レの登録商標)プリプレグを供給する包括的長期供給契約を正式にしたと発表した。9日の株価終値は1098.0円(37.5円高)だった。

 契約は、2005年11月に締結した包括供給契約を本年からさらに10年以上延長するもので、今後の「787」、「777X」両プログラム向けの契約期間における東レグループの供給総額は、1.3兆円(110億ドル)を超える見込み。

 これに合わせ、米国サウスカロライナ州スパータンバーグ郡の新規事業用地において、約500億円を投じ、原糸(プリカーサ)から焼成まで一貫の高性能炭素繊維「トレカ」生産設備(年産能力 2000トン)、および炭素繊維「トレカ」を使用したプリプレグ(炭素繊維樹脂含浸シート)の生産設備の新設を決定した。新規事業用地において、2020年までに1000億円規模を投じて米国での炭素繊維複合材料事業の拡大を図ることを計画しており、今回の投資はその第一弾になる。

 原糸(プリカーサ)から炭素繊維「トレカ」および「トレカ」プリプレグまでの一貫生産設備の建設は、米国では初めて。 2017年5月以降、原糸(プリカーサ)から順次生産を開始し、ボーイング社向けトレカRプリプレグの供給開始は認定取得完了後の2019年を予定しているとした。

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