大塚ホールディングスの子会社大鵬薬品、ADC技術企業アラリス社を完全子会社化へ
- 2025/3/18 08:25
- IR企業情報

■革新的抗体薬物複合体技術「AraLinQ」の獲得でがん治療薬開発を強化
大塚ホールディングス<4578>(東証プライム)は3月17日、同社の完全子会社である大鵬薬品工業が、スイスのバイオテック企業アラリス社を完全子会社化することで合意したと発表。買収金額は完了時に4億ドル(約595億円)を支払い、追加マイルストンとして最大7.4億ドル(約1100億円)を支払う予定だ。買収完了は2025年度前半を見込んでいる。
アラリス社は革新的なADC(抗体薬物複合体)技術を持つ企業で、独自のリンカープラットフォーム「AraLinQ」を基盤に、均一で安定、強力な効果を持つADC候補薬の開発に取り組んでいる。同社は現在3つの製品を前臨床段階で開発中で、2025年から2026年の間に臨床試験に進む予定。
大鵬薬品は「がん」および「免疫関連疾患」に注力する研究開発型企業であり、同買収によって自社のシステイノミクス創薬技術基盤にアラリス社のADC創薬技術を加え、低分子とADCの両方に強みを持つバイオロジクス研究開発体制を構築する。これによりがん領域での開発品ポートフォリオの拡充を進める方針だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)