
■4月30日を基準日として分割、新NISA利用の投資など活発化も
巴工業<6309>(東証プライム)は3月25日、再び一段高となり、6%高の4355円(235円高)まで上げて約2週間ぶりに2025年に入ってからの高値を更新し、約6カ月ぶりの4300円台に進んでいる。24日の夕方、株式3分割と10月期末配当の増配、株主優待の保有株数緩和を発表し、好感買いが先行している。より投資しやすい環境を整え、同社株式の流動性を高めるとともに、投資家層のさらなる拡大を図る。
株式3分割は、25年4月30日を基準日として実施するとした。直近の株価では最低投資金額が約44万円(1単元100株)だが、分割後は3分の1になるため、新NISA(少額投資非課税制度)を利用した投資など、新たな投資家層の流入が活発化する可能性がある。
また、25年10月期の期末配当予想は1株当たり25円にするとした。株式分割後の株式数が基準となるため、株式分割前に換算した10月期末配当は75円となり、分割前に開示した前回予想の73円より2円の増配となる。
また、今回の株式分割を機に、株主優待(保有株式数に応じてワインを贈呈)の保有株式数の条件を見直し、現行の「100株以上」を「200株以上」に改定するとした。株式分割は1株につき3株の割合で分割するため、既存の株主からみると優待対象は300株以上を保有する株主からになるが、これを「200株以上」とし、実質的な条件を緩和する。ただ、保有期間の条件(継続して1年以上保有)は継続する。25年10月31日現在の株主を対象とする優待から適用する。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)