『まもなく3年、外交と経済で日米に明暗』=来週16日は、2012年11月16日に当時の野田民主党々首と安倍自民党総裁の党首会談があり事実上解散が決まった時から3年である。年末選挙で自民党が勝利し安倍政権が誕生し3年を過ぎようとしている。この間、アベノミクスといわれる経済対策があったが、時間配分的な見方からすると安倍政権は外交面に多くの力が注がれてきたように思われる。
日銀が量的緩和をやり円安で景気・企業業績・株高の流れを作った。とくに、労力が必要だったということではないだろう。これに対し、総理の地球一周外交では多くの地域と国の訪問に時間と体力を割いて直接出向いた。結果、民主党政権時代に低下したアメリカとの関係をはじめとした外交力が回復、米中関係も改善の方向に向いている。この点からは安倍政権のこの3年は外交中心だったといえる。
一方、この間のアメリカのオバマ政権は日本とは対照的に外交より経済中心だったように思われる。失業率は著しく改善されたが、一方でisの台頭を許し、中国の軍事拡大を許す結果となった。実際、米国内でオバマ政権を弱腰外交と批判する声は強い。
日米の次のステップは、安倍政権は国内の経済が優先となるだろうし、逆にアメリカは外交力アップということになるのではなかろうか。日本はGDP600兆円に向かっての動きが本格化するだろう。アメリカは世界での発現力等を強めることになるだろう。
今後、マーケットからの視点は、日本のGDP600兆円は本当に達成できのだろうか、一方のアメリカには発言力等を強めることによりテロの脅威が高まることではないだろうか。