マルマエは25年8月期2Q累計大幅増収・黒字転換で高進捗率
- 2025/4/8 09:35
- 決算発表記事情報

マルマエ<6264>(東証プライム)は4月4日に25年8月期第2四半期累計(中間期)の業績(非連結)を発表した。半導体分野を中心とする受注・売上の回復などにより大幅増収・黒字転換と順調だった。そして通期の大幅増収増益予想を据え置いた。第2四半期累計の進捗率が高水準であり、積極的な事業展開で収益回復基調だろう。なお25年8月期第3四半期より連結決算に移行する。株価は地合い悪化も影響して急落し、年初来安値を更新する形となった。ただし売られ過ぎ感を強めている。好業績を評価して出直りを期待したい。
■25年8月期2Q累計大幅増収・黒字転換、通期も大幅増収増益予想
25年8月期第2四半期累計(中間期)の業績(非連結)(3月4日付で上方修正)は、売上高が前年同期比91.7%増の39億11百万円、営業利益が9億52百万円(前年同期は78百万円の損失)、経常利益が9億44百万円(同1億34百万円の損失)、そして四半期(中間)純利益が6億64百万円(同1億01百万円の損失)だった。
大幅増収・黒字転換と順調だった。半導体分野を中心に受注・売上が回復傾向を強めたことに加え、変動費比率の低い消耗品の受注増加により材料費と外注費が想定よりも低くとどまったこと、稼働率改善により受注損失引当金が前期末比50百万円減少したことも寄与した。
分野別の売上高は半導体分野が108.2%増の30億77百万円、FPD分野が40.3%増の6億68百万円、その他分野が141.7%増の48百万円だった。半導体分野は在庫調整進展によって消耗品の受注が拡大し、新規受注も寄与した。FPD分野はOLED向けが好調だった。
全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が19億11百万円で営業利益が4億44百万円、第2四半期は売上高が20億円で営業利益が5億08百万円だった。
通期業績(非連結)予想は据え置いて売上高が24年8月期比60.0%増の76億円、営業利益が10倍の16億円、経常利益が36倍の15億円、そして当期純利益が56倍の10億65百万円としている。配当予想は24年8月期と同額の30円(第2四半期末15円、期末15円)としている。予想配当性向は35.6%となる。
分野別売上高の計画は半導体分野が73.1%増の61億58百万円、FPD分野が21.4%増の12億24百万円、その他分野が5.3倍の2億18百万円としている。事業環境については、半導体分野では在庫調整の進展や新規顧客からの受注品種拡大を見込み、設備拡充と人員増加により新品種受注拡大への対応を急ぐ。FPD分野はOLED関連の高水準の受注が継続する見込みであり、シェア拡大戦略を継続する。
通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高51%、営業利益60%、経常利益63%、当期純利益62%と高水準であり、積極的な事業展開で収益回復基調だろう。
なお25年4月8日付(予定)でKMアルミニウム(KMAC社)を子会社化することに伴い、25年8月期第3四半期より連結決算に移行(KMAC社の25年4月以降の5か月分のPLを連結)する。
■株価は売られ過ぎ感
株価は地合い悪化も影響して急落し、年初来安値を更新する形となった。ただし売られ過ぎ感を強めている。好業績を評価して出直りを期待したい。4月7日の終値は899円、今期予想PER(会社予想のEPS84円16銭で算出)は約11倍、今期予想配当利回り(会社予想の30円で算出)は約3.3%、前期実績PBR(前期実績のBPS566円10銭で算出)は約1.6倍、そして時価総額は約117億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)