アスカネット、フューネラル事業好調も来期収益回復へ経営刷新、株価は下値限定的との見方
- 2025/4/9 09:00
- 決算発表記事情報

(業績修正速報)
アスカネット<2438>(東証グロース)は4月8日に25年4月期連結業績予想の下方修正および経営体制刷新を発表した。フューネラル事業は堅調だが、フォトブック事業の需要回復遅れなどにより売上高が全体として計画を下回り、空中ディスプレイ事業における棚卸資産評価減計上、さらに特別損失の計上なども影響する見込みだ。経営体制刷新については、下方修正の責任を明確化するとともに経営陣の世代交代を図り、26年4月期以降の収益回復を目指す。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。株価は地合い悪化の影響で年初来安値を更新したが、売り一巡して反発の動きを強めている。目先的には下方修正を嫌気する可能性もあるが下値限定的だろう。
■25年4月期業績予想を下方修正
25年4月期連結業績予想について25年4月8日付で下方修正し、売上高が24年1月期比3.1%増の72億57百万円、営業利益が60.6%減の1億76百万円、経常利益が61.9%減の1億80百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が2億66百万円の損失(24年4月期は2億14百万円)とした。
前回予想(24年6月10日付の期初公表値、売上高77億20百万円、営業利益5億20百万円、経常利益5億35百万円、親会社株主帰属当期純利益3億24百万円)に対して売上高を4億62百万円、営業利益を3億43百万円、経常利益を3億54百万円、親会社株主帰属当期純利益を5億90百万円、それぞれ下方修正した。
フューネラル事業は堅調に推移しているが、フォトブック事業の需要回復遅れなどにより売上高が全体として計画を下回る見込みだ。営業利益と経常利益についてはフォトブック事業における稼働率低下や材料費増加、空中ディスプレイ事業における棚卸資産評価減計上(売上原価に2億54百万円計上)なども影響する。親会社株主帰属当期純利益については、営業利益と経常利益の下方修正に加え、特別損失に空中ディスプレイ事業の固定資産減損損失1億47百万円、投資有価証券評価損2億30百万円を計上することも影響する。
経営体制の刷新(社長交代を含む代表取締役の異動および役員の異動、25年5月1日予定)については、下方修正の責任を明確化するとともに経営陣の世代交代を図り、26年4月期以降の収益回復を目指す。なお25年4月期の配当予想は24年4月期と同額の7円(期末一括)で据え置いた。積極的な事業展開で26年4月期以降の収益拡大を期待したい。
■株価は下値限定的
株価は地合い悪化の影響で年初来安値を更新したが、売り一巡して反発の動きを強めている。目先的には下方修正を嫌気する可能性もあるが下値限定的だろう。4月8日の終値は403円、今期予想配当利回り(会社予想の7円で算出)は約1.7%、前期実績PBR(前期実績の連結BPS374円12銭で算出)は約1.1倍、そして時価総額は約70億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)