■NYダウ9月18日以来の200ドル超す下げ、ハシャギすぎの反動化
NYダウが12日、久々に200ドルを超える急落となった。12月利上げが確実とみられる中、8月ボトムから1本調子に上げてきた反動が主因とみられる。この先、どう動くか。 <Q>NYダウが急落したが。 <A>12日(木)のNYダウは終値で254ドル安と、今年9月18日(金)の290ドル安以来の大幅な下げとなった。 <Q>原因は。 <A>ひとことで言えばやり過ぎの反動だ。12月の利上げがほぼ確実視される中で利上げを無視する形で1本調子に上げてきたことに対する反省だ。とくに、中国ショック安でつけた8月26日の1万5666ドルから11月6日の1万7910ドル(終値)まで約2200ドル上げている。ピッチが速かったか、遅かったか、といえば間違いなく速かった。 <Q>景気の良さがあったのでは。 <A>もちろん、それはある。雇用の数字は非常によく米国景気の強さを改めて見直すことにつながったと思う。しかし、それによって12月の利上げ開始が確実とみられている。 <Q>NYダウはどうなる。 <A>利上げ観測で思い出されるのは今年始めの相場だ。6月に利上げがあるだろうということでNYダウは高値圏で長期間モミ合った。今回も同じように高値圏でモミ合う可能性があるように思われる。実際に12月に利上げが行われれば、その後は利上げの影響で景気がどうなるか、2回目の利上げの有無などを巡って新たな相場形成になるだろう。 <Q>日経平均はどうなる。 <A>日経平均も中国ショックの8月ボトムから2800円ていど上げている。当然、一服があっていい。ただ、NYダウとの大きい違いがある。アメリカは利上げするのに対し、日本はまだ3度目となる金融緩和が予想されることだ。しかも、17年の消費税を考えれば、量的緩和は遠くないはずだ。この日米の差で日経平均はNYダウ離れする可能性はあるだろう。とくに、日本特有の師走相場を考えると基本的には日経平均が2万円を指向しているとみていいだろう。