
■ウェルビーイング、仕事意欲、チーム連携が大幅改善、アート体験を取り入れたワーケーションの効果
イトーキ<7972>(東証プライム)は、瀬戸内国際芸術祭2025の開催に先立ち、パナソニック エナジー株式会社と共同で、直島や豊島を中心とした地域でワーケーションの実証実験を実施した。この実験は、ワーケーションが参加者の「ウェルビーイング」「仕事への意欲」「チームの連携」「ワークショップの質」に与える影響を検証する目的で行われた。
実験の結果、これらの指標において顕著なポジティブな変化が確認された。特に、疲労感の33%減少や幸福感の23%増加といったウェルビーイングの劇的な改善、ワーク・エンゲージメントの最大18%向上、ソーシャル・キャピタルの最大51%向上などが明らかになった。これらの数値は、ワーケーションが単なる休暇ではなく、働く個人の心身の健康を増進させ、仕事への意欲を高め、チームの繋がりを深める有効な手段となり得ることを示唆している。
■値データが裏付けるワーケーションの効果、ストレス軽減、意欲向上、チーム結束力強化
実証実験の詳細な結果からは、ワーケーションが多岐にわたる側面に好影響を与えることが明確に示された。ウェルビーイングの面では、疲労感、不安感、抑うつ感、身体的愁訴が大幅に軽減され、主観的幸福感とプレゼンティズムが向上した。仕事への意欲と姿勢においては、ワーク・エンゲージメント、仕事における成長意欲、業務への積極性がいずれも改善された。さらに、チームの連携を示すソーシャル・キャピタルは顕著な向上を見せ、参加者間の協力意識や相互理解が深まったことが示された。
最終日のワークショップでは、普段とは異なる自由な雰囲気の中で活発な議論が交わされ、新しい視点やアイデアが生まれやすい環境が確認された。ただし、議論のまとまりやすさについては大きな変化は見られなかったことから、ワーケーション中のワークショップは、アイデアの発散や多様な視点の獲得に特に有効であると考えられる。
■イトーキが提唱する新しい働き方、実証実験の知見と今後の展望
今回の実証実験の結果を受け、株式会社イトーキは、ワーケーションが個人とチームの双方にポジティブな変化をもたらす可能性を改めて認識した。特に、ストレス指標の改善や仕事への意欲向上、チームの繋がり強化といった具体的な効果が数値として示されたことは、今後の新しい働き方を検討する上で重要な示唆を与えるものである。
イトーキは、この実験で得られた知見をもとに、より良い働き方の実現に向けた取り組みを深化させていく方針である。同社は、働くことが単なる業務遂行に留まらず、心身の健康、チームとの信頼関係、創造性の発揮に繋がるような環境や仕組みを、データに基づきながら追求していく。また、瀬戸内国際芸術祭2025へのモバイルオフィスカーの提供など、地域社会への貢献も視野に入れながら、「明日の『働く』を、デザインする。」企業として、多様なパートナーとの協働を通じて、働き方の質の向上に貢献していくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)