三井住友海上とNEC、社員フィードバックで成長する業務特化型LLMを開発

■約1.2万人の社員フィードバックを学習し照会応答機能を高度化

 MS&ADインシュアランスグループホールディングス<8725>(東証プライム)の三井住友海上火災保険とNEC<6701>(東証プライム)は4月23日、照会応答機能の高度化に向けた業務特化型LLMを共同開発し、2025年4月22日より三井住友海上の全社員が利用する社内向け生成AI基盤「MS-Assistant」での運用を開始したと発表。同LLMは約1.2万人の社員によるフィードバックを分析・学習し、検索機能を強化した仕組みを実装。両社はこの取り組みを通じて業務プロセスの革新と効率化を進め、様々なステークホルダーへの新たな価値提供を目指す。

 三井住友海上は2023年10月から商品規定や事務手続ルール等の照会に自動回答する機能を「MS-Assistant」に追加した。今回はNEC開発の生成AI「cotomi」をベースに業務特化型LLMを開発し、「Azure OpenAI Service」の照会支援機能と組み合わせることで回答精度を向上させた。この技術検証は2024年の国際学会ICAIFで論文が採択されるなど高く評価されている。また、生成AI特有のハルシネーションリスクを考慮し、適切な利用に向けたルールを全社員に周知・徹底している。

 今後、両社は保険約款やFAQ等のデータを追加し、機能拡充を進める予定。さらに保険代理店システムへの生成AI活用を検討し、業務効率化とお客さまへの提供価値の変革を目指す。NECは価値創造モデル「BluStellar(ブルーステラ)」のもと、戦略策定から活用支援まで包括的なサービスを提供し、金融業界の業務効率化や価値向上に貢献していく方針だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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