富士通とSupermicro、生成AI専有環境の提供拡大へ戦略的協業を強化

■世界初の水冷・GPUサーバ保守とOEM製品で企業の生成AI活用を加速

 富士通<6702>(東証プライム)とSuper Micro Computer, Inc.は4月23日、企業における専有環境での安全な生成AI活用に向けて戦略的協業を強化すると発表。2025年6月から、高性能GPUを搭載したSupermicroサーバのOEM製品「PRIMERGY GX2570 M8s」の提供を開始する。このサーバは10Uサイズの空冷と4Uサイズの水冷の2種類があり、最新GPU「NVIDIA HGX B200」を搭載した大規模生成AI向け製品だ。さらに世界初となる水冷サーバとGPUサーバの保守を提供する「SupportDesk」と、サーバ管理を容易にする統合管理ツール「Infrastructure Manager」も展開する。

 企業が機密情報や個人情報を取り扱う業務で生成AIを活用する際には、意図しない学習リスクや情報漏洩の懸念から専有環境が求められている。しかし、そのような環境を構築・運用するには高度な専門知識を持つ人員が必要となる課題があった。富士通の提供する保守・運用支援サービス「SupportDesk」は、約4,000名の経験豊富なエンジニアと全国約700ヶ所の常駐拠点を活用し、全国を対象に約2時間以内でのオンサイト対応を含む高品質なサポートを実現する。また「Infrastructure Manager」によって、GPU搭載サーバと既存のx86サーバ「PRIMERGY」の統合運用管理が可能となる。

 富士通は2025年7月より、これらのOEM製品や保守、統合管理のサービスに加え、企業向け大規模言語モデル「Takane」などの生成AIモデルを組み合わせた、生成AI活用基盤をトータルに提供するマネージドサービスを順次展開する。このサービス型の提供により、顧客は資産を保有することなく必要なサイズの生成AI基盤を手軽に利用できるようになる。富士通はこれにより、顧客の生成AI活用基盤の迅速な立ち上げや維持・管理コストの低減を実現し、生成AI活用やビジネス変革に貢献していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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