【話題】日本郵政が何度か下押しMSCI組み入れで当面の材料出尽しを懸念か
■ただ大引けは切り返し12月に控えるTOPIX組み入れなど期待続く
日本郵政<6178>(東1・売買単位100株)は17日、4円高の1903円で終り6日続伸となったが、朝方に1935円(36円高)まで上げ上場来高値1938円に迫ったあとは何度か下押す場面があり、11時頃には61円安、大引け間際には37円安まで軟化。市場関係者をヒヤリとさせる場面があった。
本日まで6日続伸の原動力としては、17日の終値から国際分散投資の有力指数のひとつ、MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタルインターナショナル)の算出対象に組み入れられると伝えられてきたことが挙げられている。今回、MSCIの算出対象になるのは、11月4日に上場した郵政3銘柄の中では日本郵政とゆうちょ銀行<7182>(東1)の2銘柄。このうち、日本郵政は時価総額が大きいため指数に対するインパクト・貢献度も大きく、注目されてきた面がある。この期待要因が、17日を通過すれば出尽してしまうことになるため、今日中に利食い売りを出す動きがあったとの見方が出ている。
しかし、組み入れられたあとは、全体相場との連動性が高まるため、全体相場が上値を追えば値上がりしやすくなることは確かだ。また、指数組み入れという点では、東証1部銘柄の場合、上場した月の翌月の終盤にTOPIX(東証株価指数)に組み入れられる。12月末だ。さらに、JPX日経400には、現在は上場3年以上という制限があるものの、日本郵政の場合は政府の肝入り銘柄とあって特例で組み入れられるのではといった希望的観測もある。明日以降も先高期待は衰えないとの見方が出ている。