NYダウ次第だが、日経平均は2万円台乗せへ、主力株と出遅れ株が交互に買われる展開=犬丸正寛の相場展望
相場の基調は強いとみていいが、日経平均がどこまで上値を伸ばすかはNYダウ次第だろう。そのNYダウは8月安値から日柄で上昇3カ月経過、上昇幅は約2600ドルに達している。足元でのNYダウの高値は11月3日で、既に高値から1カ月になろうとしておりモタついているとも受け取れるし値を固めていると見ることもできる。 NYダウモミ合いの原因は、3カ月間、大きく上昇したことによる疲労感があるしパリのテロなど世界的なテロの脅威、ロシアとトルコの間の軍事緊張、さらに12月の米国利上げ濃厚観測による景気先行き懸念などが上値を押さえている。 仮に、NYダウが去る11月3日の1万7977ドルを抜いて1万8000ドル台に上伸するとすれば、ロシア・トルコの軍事緊張が解け世界経済混乱が回避されることだろう。その場合は、12月の米国利上げは予定通り実施されるものとみられるが、マーケットは利上げはかなり織込んでいることからNYダウは軍事緊張緩和を好感するものとみられる。 逆に、両国の緊張が強まった場合でも戦争にまでは発展しないだろうというヨミの中で、米国の12月利上げ先延ばしされるだろという観測が予想されNYダウはこれを好感するものとみられる。 いずれにしても年末年始のNYダウは強い展開が予想されそうだ。そうなれば日経平均も強い展開が予想される。特に、NYダウが8月安値だったのに対し日経平均は9月29日がボトムで約1カ月遅れている。その分、日経平均の上昇日柄は2カ月とNYダウの3カ月に比べて相場に余熱があるといえる。 100%LEDへ切り替えなど小さいものの積み重ね式で具体策が出始めており、アベノミクス第2ステージが本格始動している。この点を注目してと思われるが、外国人投資家の買いが継続していることから日経平均は8月20日以来となる2万円台に乗せ6月の年初来高値2万0952円を目指すものとみられる。 物色銘柄は日経平均採用の主力銘柄と非日経平均採用の好業績銘柄が交互に買われる展開だろう。売買単価もやや低下傾向にあるなど値ガサ株だけでなく中低位株にも物色の矛先が向かいそうである。