■中国経済減速懸念響き稼働率低下で中期経営計画は未達、新中期経営計画で巻き返しへ 京写<6837>(JQ・売買単位1000株)の児嶋一登社長(写真)は、東証内で16年3月期・第2四半期決算の説明会を行い今期見通しと中期計画などについて説明した。 第2四半期(4~9月)は前年同期比9.0%増収、営業利益47.6%減益という成績だった。児嶋一登社長は、「中国経済減速の影響からプリント配線板事業が販売不振を招き中国の工場の稼働率が60%程度に低下し固定費増となったことが響いた」という。加えて、円安で輸入調達コストのアップしたことも影響した。 このため、16年3月期通期では車載関係の好調で売上は前期比7.5%増の190億円と伸長するが営業利益は23.6%減の7億円、1株利益40.4円の見通し。配当は年8.0円を継続の予定。 また、16年3月期を最終とする中期経営計画での売上200億円、営業利益率6%という目標は未達となる。 今後について児嶋社長は、「中国経済の動向をよりいっそう注意深くウオッチし在庫を見極めキメ細かく対応する。同時に引き続き、環境対応戦略、ボリューム戦略、グローバル戦略、収益力強化戦略、新規事業戦略という成長への5つの重点戦略に取組んで行く。来春には次の3カ年計画を打ち出したいと思っている」という。 有力需要先であるLED市場が国内中心に成長、とくに政府fが完全LED化の方向を打ち出したことは大きい。片面板メーカーとして唯一、総合的な環境対応技術(ダストレス、熱レス、スペースレス)において強さを誇りLED関連において売上拡大が見込める。また、京都大学と共同で実用化を目指している次世代無線技術カオスDCMAも期待の新規事業である。 株価は年初来高値が849円(8月11日)、同安値が381円(11月16日)、27日終値は449円。利回り約1.8%、PER11倍である。