【チャート診断】日本セラミックはセンサー関連で好利回りが注目、短期でも中期でも買い水準
日本セラミック<6929>(東1・売買単位100株)は、1700円を挟んだモミ合いを上に放れそうな気配を強めている。センサー関連で好利回りが注目され2000円乗せの可能性はありそうだ。ただ、上場来高値挑戦には次期のEPS次第だろう。
<株価の歩み&現在位置>
中期の足取りでは14年1月から1700円を挟んだほぼ上下200円幅の動きが続いている。今年8月の中国ショックにおいては安値が1795円で下げ止まり底堅い展開だった。
足元では1900円台に乗せ2000円に接近、モミ合いを上放れる気配を強めている。とくに、2007年高値に肩を並べるところまで来ており2000円大台に乗せれば上値追いのピッチを速めるものとみられる。上場来高値は2000年8月の2655円で高値に対し現在はほぼ7合目水準である。
<マーケットの視点>
1部市場において、発行株数が約2600万株と小型でモミ合い放れとなれば動きが軽いとみられることが注目されている。15年12月期が小幅ながら営業増益で期末一括の40円配当(前期35円)の権利のついていることから配当と値上り益の両狙いのできることが注目される。
赤外線センサーの世界的メーカーでグローバルシエアの高い銘柄を注目するマーケットの流れにも乗っている。とくに、車載用センサーは2020年には1台当り約20個へ拡大が予想されている(四季報)。
15年12月期は売上3.1%減の200億円、営業利益5.9%増の20億円、純益は2.0%減の16億円、1株利益69.0円の見通し。
<株価の方向と短期・中期判断>
日経平均が2万円台に乗せてくれば好チャートと小型銘柄であることが注目され2000円台乗せから2100円を目指す展開だろう。
中期的には15年12月期の純益が小幅ではあるが減益見通しとなっていることから次期(16年12月期)の見通し次第だろう。なぜなら、年40円に対する利回りは2.1%前後と好いが、PERは27.5倍と特に割安感がないため、やはり次期の1株利益がどのていどになるかが注目となるからだ。
下値不安は乏しいだけに短期でも中期でも買い水準にあるとみていいだろう。