【材料でみる株価】ジオネクストは再生可能エネルギー本格寄与で黒字転換、遺伝子治療でも研究開発進む

材料でみる株価

ジオネクスト<3777>(JQ・売買単位100株)は、太陽光発電中心の再生可能エネルギー事業が寄与、今期は待望の黒字転換見通し。さらに地熱発電も加わるし遺伝子治療分野でも開発が進み、本格的な業績回復・向上局面を迎えているといえる。

<注目の材料>

従来からの事業である、「IT関連事業」と、「環境事業」(ビルメンテナンス等)に新たに、「ヘルスケア事業」と「再生可能エネルギー事業」を加え今期(15年12月期)に10数年ぶりとなる黒字転換を見込んでいる。ヘルスケア事業と再生可能エネルギー事業において注目の材料が出ている。

ヘルスケア事業では、同社の関係会社であり、革新的な遺伝子治療技術の研究による安全で効率のよい治療法を世界へ普及させることを目標としている「遺伝子治療研究所」がこのほど、「孤発性ALS(筋萎縮性側索硬化症)の病因に基づく遺伝子治療開発研究」について発表した。

本研究は自治医科大学、東京大学、東京医科歯科大学による研究。同社グループの遺伝子治療研究所は、遺伝子治療剤の作製提供を行い、独立行政法人医薬品医療機器総合機構と協議を行うことなどで参画している。

難病とされる筋萎縮側索硬化症(ALS)及び脊髄小脳失調症1型を対象疾患とした研究でALSについては平成28年度中の治験開始を目指している。

一方、再生可能エネルギー事業については、太陽光発電所の造成工事と太陽光パネルが今期に寄与してくる。14カ所中、11カ所の土地造成がこのほど完了した。パネルの売上が今後寄与し発電所が運転に入ればメンテナンス等の収入が見込まれる。第3四半期(1~9月)では再生可能エネルギー事業は売上3億9800万円(前年同期はゼロ)が新規に計上となっている。

<株価の歩みと展望>

東京電力出身の社長の下で経営再建に取り組むことが好感され14年2月の86円から同年4月に259円と急伸した。それ以降は今日までほぼ150円を挟んだモミ合いといえる展開。

足元では中国ショック安相場で瞬間87円までつ込んだが、すぐに150円台まで戻した。現在は110円台で下値を固める展開となっている。

今12月期は売上16億8000万円(14年12月期は2億6400万円)と急増、営業利益でも5000万円(前期は赤字1億7500万円)と久々に黒字転換する。

昨年2月の259円で一旦は業績回復を織込んだといえる展開だが、今後、太陽光発電に地熱発電が加わり同社の得意とする再生可能エネルギーが伸長の見通しで、とくに利益の伸びが大きく期待できそうだ。遺伝子治療も株価に刺激材料となることが予想され、次期見通しを手掛かりに中期では高値259円更新が予想されそうだ。

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