【株式市場】ECB理事会など控えるが日経平均は堅調に転じ新規上場株は好発進

株式

◆日経平均の終値は1万9939円90銭(1円77銭高)、TOPIXは1602.94ポイント(0.68ポイント高)、出来高概算(東証1部)は18億6336万株

チャート13 3日後場の東京株式市場は、日本時間の今夜、ECB(欧州中央銀行)理事会が開かれるとあって欧州の利下げによるユーロ安・円高の懸念が漂い、日経平均は中盤まで40~50円安の1万9900円前後で弱モミ合いを続けた。上海株式の後場が始まり上げ幅拡大のため安心感が広がり、日経平均は次第に持ち直して一時本日の高値になる29円75銭高(1万9967円88銭)まで上げた。日経JASDAQ平均は小反落となったが東証マザーズ指数は高い。

 後場は、正午前にJXホールディングス<5020>(東1)東燃ゼネラル石油<5012>(東1)が併営統合を発表し、両銘柄が一段堅調に推移。もう一方のグループとして統合を予定する昭和シェル石油<5002>(東1)出光興産<5019>(東1)は一時軟化したが、やや時間を置いてサウジアラビアが原油価格安定化に積極的と伝わると油価回復期待から昭和シェルや出光も含めて石油株が軒並み上げ幅を拡大。カシオ計算機<6952>(東1)は電子楽器も拡大とされて高値を更新。ベステラ<1433>(東マ)は今年度の設備投資拡大なら追い風との見方で急伸し、プロルート丸光<8256>(JQS)は免税事業拡大観測などで戻り高値。

 新規上場のインベスターズクラウド<1435>(東マ・売買単位100株)は土地紹介も含めた賃貸経営の実現支援や経営後の管理サービスなどを行い、12時56分に公開価格1870円に対し93%高の3615円で売買が成立し初値をつけた。その後3700円まで上げ、終値は2920円となった。

 東証1部の出来高概算は18億6336万株(前引けは9億4999万株)、売買代金は2兆1139億円(同1兆393億円)。1部上場1921銘柄のうち、値上がり銘柄数は785(同649)銘柄、値下がり銘柄数は974(同1119)銘柄。

 また、東証33業種別指数で値上がりした業種は21業種(前引けは11業種)となり、値上がり率上位の業種は、石油・石炭、鉱業、保険、金属製品、水産・農林、食料品、精密機器、不動産、などとなった。

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