写真=JAXAデジタルアーカイブス
高熱や極低温に5年間さらされてきたとされ観測可能なら賞賛も
明星電気<6709>(東2・売買単位千株)は10日の前場、122円(1円高)を上値に小動きとなったが、金星探査衛星「あかつき」が5年目の再挑戦で金星の周回軌道に乗ることに成功したニュースを受けて注目が集まっている。
同社は「あかつき」に搭載された6種類の観測機器のうちのひとつ、「雷・大気光カメラ(LAC)」の開発を担当。このカメラは金星の雷の放電状況の観測と、超高層大気の発光現象である大気光の観測用として開発された。
あかつきは2010年12月に打ち上げられ、主エンジンの故障により軌道に入れないまま5年間、高熱や極低温にさらされてきた。このため、機器が正常に働く保証はないとされ、「全ての観測機器が正常でも、金星の気温や雷の発生を観測する回数は7分の1」(10日付の日本経済新聞朝刊など)と伝えられた。それだけに、観測データが得られれば機器の耐久性などの点でも見直されることになりそうだ。