田辺三菱製薬<4508>(東1・売買単位100株)は10日の後場2048円(27円高)で始まり、前場に続いて4日ぶりの反発となっている。9日付で、同社とNEC<6701>(東1)、ならびに株式会社理論創薬研究所(横浜市)の3社が共同で「インシリコ創薬」の高精度かつ高速なアプローチを開発したと発表しており、インシリコ創薬という耳慣れない分野のため株式市場の反応が遅れたとの見方が出ている。直近は11月24日の2232円を高値に調整基調のため、自律反騰相場が本格化すれば2150円前後までは上値余地が見込めるとの見方もある。
インシリコ創薬は、発表によると、ICT(いわゆるIT)を駆使することで、過去の膨大な実験情報を基に、効率的かつ理論的に最善の医薬候補品を、コンピュータ上で導きだす創薬技術。実験データを収集解析し、シミュレーションモデルを構築。インシリコ創薬により、実際に合成する化合物数を減らすことで、従来以上の創薬スピードの向上が期待されているという。