【株式評論家の視点】ゆうちょ銀行は期末一括25円配当、大手証券が一斉に投資判断

ゆうちょ銀行 郵政

 ゆうちょ銀行<7182>(東1)は、11月4日に東証1部市場に新規上場。同社は、2007年10月1日、日本郵政公社の民営・分社化により誕生。「広く国民各層を顧客とするリテール金融機関」、「本邦最大級の機関投資家」との事業モデルを掲げ、日本郵便株式会社の郵便局ネットワークをメインチャネルに、1.2億人規模の顧客に生活・資産形成に貢献する金融サービスを提供し、お預りした貯金を有価証券に運用することを主な事業としている。総預かり資産の拡大、役務手数料の拡大、運用戦略の高度化、コスト削減等の取り組みを進め、安定的な利益の確保を目指している。

 今2016年3月期・第2四半期業績実績は、売上高が9871億5500万円(前年同期比4.2%減)、経常利益が2516億9500万円(同7.8%減)、純利益が1715億8700万円(同5.5%減)に着地。

 通期業績予想は、経常利益が4600億円(同19.2%減)、純利益が3200億円(同13.3%減)を見込んでいる。年間配当は期末一括25円を予定している。

 株価は、11月4日に公開価格1450円を約15.9%上回る1680円で初値をつけた後、同5日に上場来の高値1823円と上昇。その後、1750円を軸にモミ合っている。 ゴールドマン・サックス証券が投資判断「中立」で、目標株価1700円、バークレイズ証券が同判断「イコールウエート」で、同株価1725円、野村証券が同判断「ニュートラル」で同株価1820円、JPモルガン証券が同判断「ニュートラル」で、同株価1890円、SMBC日興証券が同判断「2」で目標株価1945円、大和証券が同判断「2」で、目標株価2000円とするなどしており、ほぼ想定内の動きとなっている。三井住友信託銀行、野村ホールディングス、日本郵便と共同設立する新しい資産運用会社において投資信託の販売を2016年2月以降に予定しており、今後業績に寄与する見通しで、来16年3月期は増収増益が観測されている。1700円どころに下押す場面があれば、中長期的な視点で買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家&アナリスト・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る