【チャート診断】グリーンペプタイドにそろそろ出番、10月上場だが上値にシコリのない強み、新薬が登場接近
グリーンペプタイド<4594>(東マ・売買単位100株)は今年10月に新規上場した。同社は久留米大学発のバイオベンチャーだが、バイオベンチャー株の人気が盛り上がっていない中での上場だったことから爆発的人気にはならなかったものの、その分、上値でのシコリは少ない。日足の形が好転、そろそろ反発の場面が近づいているようだ。
<株価の歩みと位置>
今年10月に新規上場したばかりのホヤホヤ銘柄である。10月22日に初値444円でスタート、当日に474円まで値を上げたあとはIPO銘柄にお決まりの調整相場入りのコースとなっている。
それでも、日足チャートは11月11月5日の310円に続いて11月16日にも310円と下値確認といえる足取りである。足元の320円前後は高値に対し6.7合目の水準である。
<マーケットの視点>
上場時に大きく買われたという展開ではなかったためシコリ感はないだろうとの見方である。需給関係よりも注目されているのは、同社がガン治療では第4の治療法といわれる免疫薬療法(治療法としては他に手術、放射線、化学薬などの療法)を主力としていることから、マーケットでの人気が主力株から材料系銘柄にどの時点で盛り上がってくるかという点を見守っている。
<株価の方向と短期・中期判断>
短期的には下値に対する安心感があり、また、類似銘柄のアンジェスMGが動意となっていることが刺激となって反発する可能性はありそうだ。
同社は久留米大学発のバイオベンチャー、アンジエスMGは大阪大学発のバイオベンチャーで両者とも遺伝子創薬の実用化段階が近づいている。同社は前立腺ガンを対象とする国内第Ⅲ相臨床試験の開始前に富士フィルムへライセンス・アウト、同社は富士フィルムから本臨床試験の実施を受託し開発協力金を得ながら本臨床試験を行っている。また、アメリカ人向けの幅広いガンに対応するガン・ペプチドワクチンについて2015年10月に米FDAへ第Ⅰ相臨床試験の届出をおこなっている。
中期的にはこうした材料が表面化すれば株価への評価につながるものとみられる。比較的シコリが少なく、日足の形がよくなって反発体勢が整いつつあるだけに310円台は仕込み場とみてよいだろう。