【どう見るこの相場】超低金利効果と株式相場
- 2014/12/26 14:49
- どう見るこの相場
■世界のマネーは日本に投資しないのは「モッタイナイ」!
<Q>国債の利回りが過去最低水準のようだが。
<A>10年物国債の利回りが25日には0.31%まで低下し歴史的な低水準となっている。
<Q>なぜか。
<A>日銀の10月末の量的金融緩和を受けて日銀が大量に国債を買っている。需給関係がよいからだ。その規模は毎月8~10兆円といわれる。これだけ腰の入った買いが入っていれば短期の投機マネーもある意味で安心して介入できる。国債が品薄になっているから投機マネーにはおいしい対象だろう。株式市場に置き換えれば新興系の小型銘柄を短期マネーが買い上がっているのと似ている。
<Q>国債が低金利ということはマネーの行き場所がないということを意味しているのではないか。
<A>その可能性は十分にあると思う。原油安など資源に向かっていた世界の資金が日本に目を向けて来ている可能性はある。国債等だけでなく今後は「日本株」に目を向けてくることが予想される。世界のマネーから見れば日本は政権が安定し経済再生にも目処が立ち始めているから日本に投資をしないのは、「モッタイナイ」と思っているのではないか。
<Q>どんな日本株を買ってくるか。
<A>基本的にはROEが高く、1株利益と配当が増える銘柄に尽きるだろう。こうした尺度にマッチすれば輸出関連でも内需関連でもいいわけだ。ただ、日本買いということになれば円高に振れることが予想されるため、国内の資金は徐々に円高に関連した内需関連にウェートを高めるものとみられる。