■オリンパスのときは赤字額の概要がわかった段階で下げ相場の過半は通過
東芝<6502>(東1・売買単位千株)は10時30分にかけて一時約10%安の253.0円(29.5円安)まで下押す場面があり、11月25日に付けた年初来安値281.2円を割り込んで2012年以来の安値水準になった。前週末から2016年3月期の業績が大幅な赤字になるとの観測報道が複数伝えられ、売りが先行した。
会社側は今朝の東証IR開示で「2015年度通期業績予想については(中略)本日21日開催予定の取締役会において(中略)付議する予定で、決定した場合には(中略)大幅な赤字となる見込み」とした。不祥事による大幅赤字が原因で株価が急落した例では2011年のオリンパス<7733>(東1)の例が思い浮かぶが、赤字額の概要がわかった段階で下げ相場の過半は通過済みだった。