鉄人化計画<2404>(東2・売買単位100株)は、中国ショック安に逆行して買われた。足元では当然の調整だが、利益向上、指標割安で年明けには再び注目されそうだ。
<株価の歩みと位置>
450円を挟んだモミ合いを2015年2月に上放れ8月24日の745円まで約7割上昇した。特に、多くの銘柄が中国ショックで急落した8月に逆行高となった点が注目される。中国の影響を受け難い内需関連ということが注目されたといえる。
ただ、その後は全般相場が反発に転じている中で調整となっている。足元では去る10月19日の471円で底打ちし500円台を固める展開となっている。現在は年初来高値に対し6.7合目の水準である。調整は順調に進んでいる。
<マーケットの視点>
本業のカラオケルーム運営に注力し利益の向上している点が注目されている。今年8月に連結子会社だった「からふね屋珈琲」の株式をすべて譲渡したほか、海外連結子会社の整理を行うなど事業再編に取り組んでいる。
関東圏中心にカラオケルームを62店舗を運営しているが、全店舗を商圏ごとにセグメント化し、セグメント内の顧客層を徹底的に分析することにより商圏特性に応じた売上拡大とコスト削減に取り組んでいる。
2016年8月期は珈琲の子会社譲渡などで売上は9.6%減の89億円見通しだが、営業利益は4.2%増の4億4000万円、純益3.3%増の3億円、1株利益48.3円、配当は年10円(中間5円)の見通し。本業に磨きが加わることで次期の利益は一段の向上が期待されるだろう。
<株価の方向と短期・中期見通し>
週足チャートにおいて、10月の安値直後に大陽線の包み足を出しており、現在はこの陽線の内での調整となっている。典型的な底値固めの足といえる。年内は底値を固める展開だろうが、年明けからマーケットは内需関連銘柄を物色する動きが強まるとみられることから同社株が見直されてくるものとみられる。
利回り2.0%前後、PER10倍強と割安水準だけに見直しに備えて仕込んで待つところだろう。