【狙い場・買い場】テラは13年高値から調整十分、16年は再生医療の本格的出番で注目
テラ<2191>(JQ・売買単位100株)は2013年を高値に長らく相場のない状態となっている。2016年は再生医療推進法を背景に再生医療の本格化が期待され関連銘柄が見直される可能性を秘めている。
<株価の歩みと位置>
2014年6月頃から15年6月まで1年におよぶ1500円を挟んだモミ合いを7月に下放れて中国ショック安相場では8月25日に631円まで下げた。その後はほぼ800~900円のモミ合いで推移している。
現在の水準は年初来高値1877円(1月13日)に対し4.1合目水準。さらに、2013年につけた上場来高値(4970円)に対してはわずか1.5合目という低水準である。
<注目理由>
来年(2016年)はアベノミクス第2ステージ本格化で日本の得意とする再生医療などのバイオ関連銘柄の活躍が期待されるとみられることである。2013年以降は、高ROEのテーマを背景に年金等の買いが中心の主力株相場でバイオ関連銘柄などは物色人気から外れた展開だった。
しかし、これまで柱だったトヨタ自動車などの主力株に買い疲れ感が強まっており、これまで相場がなくシコリが一掃となっているバイオ関連の有望性が注目され始めており出番は近いといえる。
東大発の創薬ベンチャーの同社は、身体にやさしいガン治療の樹状ワクチン『バクセル』の薬事承認を目指している。今年9月には、同ワクチンの技術・ノウハウを提供している契約医療機関数は全国38カ所、累計症例数は約9800例に達している。9月には、その一つ福島県立医科大学付属病因が樹状ワクチン療法を胃ガン、食道ガン、肺ガンを対象に治療を開始した。政府の「再生医療推進法」のもと来年はテーマとしてマーケットで注目される展開が予想される。
<買い水準&目標水準>
足元の800円以下の水準は中期での仕込み場とみてよいだろう。月足で捉えても下値不安はなさそうだ。
上値の目処は、同社株の独歩高ということは難しいだろうから、やはり再生医療関連銘柄の人気の盛り上がり次第である。仮に、米国の金利引上げの影響で新興国経済の不安が強まれば、「円」の見直しが強まり円高が進む可能性があり、その時は一気にバイオ関連に人気が強まるだろう。
同社株の場合、天井が高いだけに人気が回れば3500~4000円水準へ値を飛ばす可能性は予想される。中期での好仕込み場とみてよいだろう。