■22日午前に開かれる関係閣僚会議を経て決定
大成建設<1801>(東1・売買単位100株)は22日、10時にかけて828円(22円高)まで上げて出直りを強め、9月から続くモミ合いの上限水準に迫っている。2020年東京オリンピックの主会場になる新国立競技場の設計・施工案が大成建設を中心とする共同事業体の「A案」有利と伝えられた。
新国立競技場の設計・施工を巡っては、「A案」(大成建設を中心とする共同事業体)、および「B案」(竹中工務店(非上場)、清水建設<1803>(東1)、大林組<1802>(東1)などの事業体)が最終案として残り、22日午前に開かれる関係閣僚会議を経て決定するとされている。今朝の朝日新聞デジタルが「A案が事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC、大東和美理事長)から政府に報告される見通しになった」と伝え、注目されている。
大成建設の株価は2012年末から長期ジリ高基調が続いており、2015年8月に856円まで上げた。9月から続くモミ合いの上限水準に迫ってきたため、基調としては再び高値更新相場に進む可能性が出てきた。ただ、新国立競技場を巡っては、総工費が大きく削減されてきた経緯があるため、事業としての採算性には冷静な見方もある。