■不確定な値上りに比べ配当狙いは利回り確定の妙味
株式投資には、「値上り益狙い」と、「配当狙い」のあることはいうまでもないことですが、どちらにも長所と短所があります。値上り狙いでは、うまく的中すれば配当金をはるかに上回る果実を手にすることができますが、同時に値下り損に見舞われる危険も含んでいます。
一方、配当金狙いでは、今、買った時点での利回りが確定するという確実性があります。もちろん、変動する株価であるからには配当金以上に値下りするというリスクも含んでいます。配当と値上りの両方を手にすることができれば言うことなしですが、株投資を始める方は、やはり、「配当狙いを基本」とするのがよいと思われます。
好利回り銘柄は、実力がある証拠でもあるわけですから、株価がどこかの時点で値上りに転じる可能性も含んでいるのです。値上り狙いが先きか、配当狙いが咲きか。株初心者でなくても、「利回り確定買い」を先に考えて投資するのが急がば回れで好成績につながると思われます。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)