【編集長の視点】DSは利益確定売りで続急落もビッグデータ関連人気を再燃させ直近IPO株買いが再燃余地

編集長の視点

 ダブルスタンダード<3925>(東マ)は、330円安の3800円と続急落して始まっている。きょう5日の日経平均株価が、米国ニューヨーク・ダウ工業株30種平均の276ドル安などの前日の世界同時株安の影響を受けて100円安と続落してスタートしたことから、昨年大納会でストップ高と急続伸した同社株にも目先の利益を確定する売り物が先行している。ただ、同社株は、昨年12月15日に公開価格2190円で新規株式公開(IPO)されたばかりで、上場2日目に上場来高値6180円をつける高人気から男性的に上場来安値まで調整しており、下値には値幅的な整理は一巡としてビッグデータ関連事業の高技術力・独自性を再評価する直近IPO株買いが続いている。

■設立3年半で早期IPOを実現し顧客契約の継続率はほぼ100%

 同社は、2012年6月に設立され、設立からわずか3年半での早期IPOを実現した。これは、同社が独自のビッグデータ生成技術を活用してビッグデータ関連のサービス事業を次々に立ち上げ、競合他社にない高精度・高品質の分析結果を低価格で顧客に提供し、売り上げのアップやコストカットを実現していることが要因となっている。同技術は、ビッグデータの収集が、同業他社では顧客からの提供、情報購入、ソーシャルメディアなどに依存しているのに対して、顧客企業や業界の事業の在り方について最長1年間の長期間をかけて面談を実施して分析・研究し、事業に有益な情報づくりを企画・実施、この取得情報を抽出技術、データ正規化技術、情報結合・振分技術などにより顧客の望む精度の高い提供物に仕上げている。

 このため顧客企業から必要不可欠なパートナーと認知され、同業他社のように宣伝広告費ではなく外注委託費に組み込まれるサービスを提供し、面談企業の90%超から契約を獲得するとともに、契約企業からほぼ100%の継続率を実現している。業績も、2013年3月期から前2015年3月期まで売り上げが約83倍、純利益が約45倍となる高成長を達成、今3月期業績は、売り上げ8億4800万円(前期比62.7%増)、経常利益2億2700万円(同35.8%増)、純利益1億4300万円(同21.1%増)と予想している。

■IPO空白期の新春相場で最高値調整幅の3分の1戻しからリバウンド幅を拡大へ

 株価は、公開価格2190円に対して5010円で初値をつけ即ストップ高、上場2日目に上場来高値6180円まで買い進まれる高人気となり、昨年年末にかけてのIPOラッシュと全般相場の伸び悩み・薄商いのなか上場来安値3005円へ突っ込んだ。足元では、この調整幅の3分の1戻し水準までリバウンドしてもみ合っており、IPO市場は例年、1~3月にかけIPOが休止、空白期になることもあり、直近IPO株買いを強めて一段の戻りを試そう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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