【株式評論家の視点】モバイルファクトリーは位置情報連動型ゲームを強化、15年12月期好調見通し
- 2016/1/13 11:52
- 株式評論家の視点
モバイルファクトリー<3912>(東マ)は、2015年3月26日、東京証券取引所マザーズ市場に上場。モバイルサービス事業を単一事業とし、ソーシャルアプリサービスとコンテンツサービスを提供している。10年以上続けてきたコンテンツサービスにて安定収益を確保し、ソーシャルアプリサービスにて新しいフィールドへ挑戦している。
同社では、コンテンツサービス市場はまだまだ大きく、またソーシャルアプリサービスの市場はこれから益々拡大すると予想している。その中で、実際に人を動かすことを特徴とした位置情報連動型ゲーム及びサービスによって、ステークホルダーへ利益還元できるよう注力している。
位置情報連動型ゲームを強化するため、株式会社ジーワンダッシュを設立。同社では、位置情報連動型ゲームを中心に「わたしたちが創造するモノを通じて世界の人々をハッピーにすること」という使命を果たすべく今後更なる事業成長を目指している。
前2015年第3四半期で、位置情報連動型ゲームの新規イベントとして、「駅奪取PLUS」では、富士急行株式会社と共催で「駅奪取の夏!まるっと富士山スタンプラリー」を開始。「ステーションメモリーズ!」では、全国の花火大会開催最寄り駅を収集する企画を行ったほか、株式会社エイチ・アイ・エスとO2Oイベントを開始。内部では、広告出稿の強化及び出稿先の検討・管理、割合の見直し等を行い新規ユーザーの獲得に注力。
前15年12月期第3四半期業績実績は、売上高が9億1700万円、営業利益が1億1800万円、経常利益が1億1800万円、純利益が7500万円に着地。(※15年12月期第3四半期から四半期連結財務諸表を作成しているため、対前期増減率の記載なし。)
前15年12月期業績予想は、売上高が17億1700万円、営業利益が2億5400万円、経常利益が2億4600万円、純利益が1億5000万円を見込んでいる。配当は期末一括20円の初配当を予定している。位置情報連動型ゲームの「ステーションメモリーズ!」が利用ユーザーの増加により好調に推移しているほか、来期以降の位置情報連動型ゲームの更なる成長のため、第4四半期において、より積極的なプロモーションを行う予定で、営業利益は当初予想に比べて5.2%上ブレする見通し。
株価は、昨年4月1日につけた上場来の高値3840円から同8月25日に上場来の安値1139円と調整。同10月2日安値1185円と売り直されて底値確認から同12月2日高値2649円と上昇。その後、軟調展開が続いている。外国人持株比率は低く、外部環境の影響を受けにくいことから、決算期越えに伴う処分売りが一巡すれば、需給は改善されると予想される。位置情報連動型ゲームの「ステーションメモリーズ!」が好調で、来16年12月期増収増益と続伸が観測されており、1月22日の本決算の発表を前に大きく突っ込む場面があれば、買い妙味は膨らみそうだ。(株式評論家・アナリスト信濃川)