【狙い場・買い場】大阪有機化学工業は今期2ケタ増益でPER割安、ダブル底形成の好チャート

狙い場・買い場

 大阪有機化学工業<4187>(東1)は、ミニゴールデンクロスを示現。今期2ケタ増益の続伸、割安感があることから注目したい。

 同社は、主要製品であるアクリル酸エステルの高度な蒸留技術を軸に塗料・インキ・粘接着剤・電子材料部材等の樹脂原料として、幅広い産業分野のモノ作りを支えている。その役割は、樹脂の主原料としてではなく、同社製品を添加剤的に使用することにより、柔軟性・耐候性・透明性等の様々な機能・特性を付加することができる。主力製品の中には、世界で数社しか製造していないニッチな製品もあり、長年にわたり培ってきた技術力を活かした国際的な競争力を有している。

 1月7日大引け後に11月期本決算を発表。前2015年11月期業績実績は、売上高が237億0700万円(前の期比0.3%減)、営業利益が15億7800万円(同16.2%増)、経常利益が17億5100万円(同19.3%増)、純利益が13億円(同45.8%増)に着地。

 今16年11月期業績予想は、売上高が245億円(前期比3.3%増)、営業利益が18億万円(同14.0%増)、経常利益が19億4000万円(同10.7%増)、純利益が14億3000万円(同9.9%増)を見込んでいる。年間配当17円(同2円増)と増配を予定している。

 株価は、昨年7月16日につけた昨年来の高値775円から同8月25日安値552円まで調整。580円どころを下値にもみ合っていたが、今期業績続伸見通しを契機にミニゴールデンクロスを示現している。前年度よりスタートした10か年の中長期経営計画「Next Stage 10」で掲げた2019年11月期売上高270億円、営業利益22億円の目標達成に向けて、今年度も各種施策に取り組む方針。安定収益基盤としての化成品事業においては、主力のアクリル酸エステルの収益性アップと海外拡販の強化とともに、高付加価値製品の上市を目指すほか、先端材料事業としての電子材料事業においては、主力製品のシェア拡大と次世代材料開発に注力し収益改善を図る。また、機能化学品事業においては、新規分野の開拓と海外拡販の強化を図り、既存製品の合理化と拡販による採算性の改善を進めるとしており、成長が続くと期待される。今期予想PER10倍台・PBR0.56倍と割安感があり、水準訂正高が続くか注目したい。(N)

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