【狙い場・買い場】九電工は佐賀県で大規模の太陽光発電、CO2削減は年1.4万トン

狙い場・買い場

 九電工<1959>(東1・1000株)は、ミニゴールデンクロスを示現。連続最高益更新の好業績、割安感のある銘柄として注目したい。同社は、1944年、配電線および屋内線の電気工事会社として創立。1964年には全国に先駆け空調管設備工事に業容を拡大。その後も時代の変化に応じ、環境設備、エネルギー利用効率化、情報通信、リニューアルなど成長分野への経営多角化に取り組んでいるほか、防災システムや医療画像遠隔診断支援サービス、自然エネルギーを利用した風力・太陽光発電システム、エコロジーなど、地域社会や人々の生活に密着した事業展開を進めている。

 15日大引け後に、同社は、伊藤忠商事株式会社と共同で設立する事業会社を通じて、佐賀県で最大のメガソーラー(大規模太陽光発電所)を建設し発電事業を行うと発表。同日、その事業会社が福岡銀行と本プロジェクトに関する融資契約を締結。年間予想発電量は、2,386万3,147キロワット時と、一般家庭約4,223世帯分の年間消費電力量に相当で、これに伴う二酸化炭素の削減量は、年間で約1万4,500トンとなる。九電工と伊藤忠商事は、本事業を通じて国内外における再生エネルギーを活用した発電 事業を積極的に推進することで、地球温暖化防止等の環境保全にも配慮し、循環型社会の形成に貢献していくとしており、同社に対する関心は高まると予想する。

 今2016年3月期第2四半期業績実績は、売上高が1396億6300万円(前年同期比1.0%増)、営業利益が100億円(同45.1%増)、経常利益が113億6700万円(同49.4%増)、純利益が74億9600万円(同58.1%増)に着地。

 通期業績予想は、売上高が3200億円(前期比1.3%増)、営業利益が250億円(同49.2%増)、経常利益が274億円(同50.9%増)、純利益が180億円(同56.3%増)と連続最高益更新を見込んでいる。年間配当35円(同10円増)と増配を予定している。

 株価は、昨年10月30日につけた昨年来の高値2523円から同12月15日安値2070円まで調整。本年1月14日安値2078円と売り直され下値確認し、ミニゴールデンクロスを示現している。14日付でUBS証券が投資判断「Buy」(買い)継続で、目標株価を3000円から3500円に引き上げている。同証券では今16年3月期会社計画営業利益を支持、来17年3月期営業利益269億円(従来予想233億円)と観測しており、中期的な成長が続くと予想される。今期会社予想PER8倍台と割安感があり、高値奪回となるか注目したい。

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