ミロク情報はマイナンバー関連拡大で年初に新高値、押し目買い有効
- 2016/1/18 08:32
- 株式投資ニュース
ミロク情報サービス<9928>(東1)の収益柱は、システム導入契約売上高(システム導入契約時のハードウェア、ソフトウェア、およびシステム導入支援サービスなどのユースウェアの販売)と、サービス収入(会計事務所向け総合保守サービスTVS、ソフト使用料収入、企業向けソフトウェア運用支援サービス、ハードウェア・ネットワーク保守サービス収入など継続的な役務の対価)である。
会計事務所が抱えている課題を解決することで中堅・中小企業支援にも繋がるトータルソリューションが強みである。全国約8400の会計事務所ユーザーおよび約1万7000社の中堅・中小企業ユーザーを有し、サービス収入などのストック型収益構造を特徴としている。
16年1月施行マイナンバー制度関連需要の拡大も期待されるため、マイナンバー対応サービスを強化している。15年9月にはマイナンバー管理システム「MJSマイナンバー」(オンプレミス版・クラウド版)を開始、15年10月には中堅・中小企業向けにマイナンバー収集・保管など一連の業務を代行する「MJSマイナンバーBPO」サービスを開始した。
既存のソフトウェア関連事業の拡大に向けて、新規顧客の拡大と収益基盤の強化に注力するとともに、クラウドサービスやマルチデバイス対応など新たな製品・サービス、中小企業の事業承継・事業再生を支援するサービスも強化している。ストック型の収益構造であり、サービス収入の好調で売上総利益率の上昇も期待される。中期的にも収益拡大基調だろう。
第3次中期経営計画(15年3月期~17年3月期)では、経営目標値として17年3月期売上高260億円、経常利益40億円、純利益24億50百万円、売上高経常利益率15%、ROE15%を掲げている。さらに新たな成長ステージとなる21年3月期には売上高500億円、経常利益率30%、ROE30%を目指している。
新規事業関連では、登録会員数約130万人の中小・ベンチャー企業支援ビジネス情報サイト「bizocean(ビズオーシャン)」のクラウド拡充とネットビジネスへの展開、マルチデバイス対応お金管理アプリ「マネトラ」による消費者間取引(CtoC)市場への参入、経済団体・FC企業への会計クラウドサービスの提供などを推進している。
2016年3月期は、売上高が前期比5.4%増の236億円、営業利益が同18.8%増の30億円、経常利益が同16.0%増の30億円、そして純利益が同3.0%増の18億10百万円としている。配当予想は前期と同額の年間15円(期末一括)で予想配当性向は26.1%となる。
純利益は投資有価証券売却益の一巡で伸び率が鈍化するが、売上面ではシステム導入契約の受注残高が高水準であり、中堅・中小企業向けERPシステムの拡販、新規顧客の開拓、ソフト保守サービス契約率の上昇などで、システム導入契約売上高およびサービス収入とも順調に拡大する。売上総利益率の計画は同1.9ポイント上昇の65.9%としている。人件費増加などを吸収して増収増益基調だ。
株価は昨年来高値が1016円(16年1月6日)、同安値589円(15年1月14日)、直近1月15日終値は874円。