エイジアは新高値直後の調整狙い有効、今期業績上振れの可能性

株式市場 銘柄

 エイジア<2352>(東マ)は、26日株価が141円安の2058円と下げたが、去る19日に急伸して2700円の昨年来高値をつけた直後であり当然の調整といえる。業績がよくこの押し目は注目できそうだ。

 メール配信システムの大手である。アライアンスも積極活用してeコマース関連分野を強化している。16年3月期第2四半期累計は計画超の増収増益で16年3月期増収増益・連続増配予想で増額余地がある。

 メールマーケティングシステム「WEBCAS」シリーズは、メール配信システム「WEBCAS e-mail」を中心に、アンケートシステム「WEBCAS formulator」やメール共有システム「WEBCAS mailcenter」などをラインナップに抱えるe-CRMアプリケーションシリーズである。15年5月にはメールマーケティングシステム「WEBCAS」シリーズ導入企業が2500社を突破した。

 中期成長戦略として「メールアプリケーションソフトのエイジア」から、販売促進・マーケティング支援分野に事業領域を拡大して「eコマースの売上UPソリューションを世界に提供するエイジア」への発展を目指し、クラウドサービス(ASP、SaaS)の強化、新製品・サービス開発の推進、サービスソリューション事業の拡大に取り組んでいる。

 16年3月期・第2四半期累は、売上高が前年同期比11.2%増の5億41百万円、営業利益が同50.6%増の98百万円、経常利益が同52.2%増の1億1百万円、そして純利益が同58.6%増の66百万円だった。前回予想(5月11日公表)に対して、売上高は21百万円、営業利益は31百万円、経常利益は34百万円、純利益は24百万円、それぞれ上振れた。

 重点分野のクラウドサービスの売上高が前年同期比20.9%増の3億09百万円と大幅に伸長した。また期初時点では売上高を見込んでいなかったサービスソリューション事業のオリジナルソフトウェア開発で納品が数件発生したことも寄与して売上高が上振れた。利益面では利益率の高いクラウドサービスの売上構成比が高まったことに加えて、運営サーバの効率運用も寄与した。なお売上総利益率は同3.3ポイント上昇して63.6%、販管費比率は同1.4ポイント低下して45.5%となった。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が47.9%、営業利益が44.6%、経常利益が45.9%、純利益が47.2%である。不確定要素が多いとして通期会社予想を据え置いたが、第2四半期累計が計画超となり、とくに、下期の構成比が高い収益構造であることも考慮すれば、通期会社予想に増額余地があるだろう。今期EPSは71.4円、配当は年17円の見通し。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■シスルナ経済圏構築に向け、グローバルなパートナーシップを強化  ispace(アイスペース)<9…
  2. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  3. ■物価高・人手不足が直撃、倒産件数29カ月連続で増加  帝国データバンクの調査によると、倒産件数が…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る