【どう見るこの銘柄】トヨタ自動車
- 2016/2/2 10:41
- どう見るこの株
■25日線抜いて買い転換のトヨタはどこまで上値を伸ばすか
主力・指標株のトヨタ自動車<7203>(東1・100株)が1月末の底割れリスクを回避して反発に転じている。2カ月ぶりに25日線を抜いて買い転換した株価がどこまで上値を伸ばすか注目される。
<Q>トヨタ自動車が快調に戻しているようだが。
<A>1日まで4営業日連続で上伸、この間の上げ幅合計は約740円となっている。4日続伸は昨年11月上旬の5連騰以来ほぼ3カ月ぶりで相場の勢いということでは1月からの下げとは大きく変わった。
<Q>ほかには注目する動きはどうだろう。
<A>1日の終値が25日線を昨年12月7日以来ほぼ2カ月ぶりに上回った。25日線を約330円上回っているのでダマシとはならないだろう。短期的には上値の見込める展開だろう。
<Q>中期的には不透明ということか。
<A>まだ、その通りだ。中期展開の目安となる週足・26週線をまだ上回っていない。今週末終値で26週線の7378円を大きく抜くことができるかどうかが注目だ。それに、5日(金)にはトヨタの第3四半期決算(10~12月期)発表が控えている。最近の輸出関連銘柄の決算発表を見るとあまり芳しくない。微減ならあるていど織込んでいるのだろうが、減少幅が大きいようだと嫌気される心配がある。さらに、円相場の行方も中期的には不透明だ。
<Q>マイナス金利で円安が進んでいるはずだが。
<A>足元では円安傾向だが、マイナス金利効果でさらに円安が進むかは不透明だ。とくに、利上げしたアメリカには景気の先行きに不安が芽生えている。今やれる策としてはドル安による景気テコ入れくらいだぁら、いつまでも今のドル高(円安)を容認するとも思えない。ある日突然、円高に振れる可能性もある。こうした点を考えると中期的には思い切っての強気にはなり難い。
<Q>短期的にはまだ上値は見込めるか。
<A>それは期待できそうだ。昨年12月2日の戻り高値(7862円)か去る1月21日のボトム(6932円)まで930円下げたが、この半値戻し(7397円)を抜いて戻り高値にチャレンジする展開は見込めそうだ。