【株式評論家の視点】ツバキ・ナカシマは昨年12月16日に上場、15年12月期は営業利益34.1%増益へ

株式評論家の視点

■今期も増益見通しでPER割安

 ツバキ・ナカシマ<6464>(東1)は、昨年12月16日に東京証券取引所市場第一部に約8年7か月ぶりに再上場した。球軸受用鋼球、セラミック球、超硬合金球、ガラスボール、プラスチック球、カーボン鋼球などの各種産業用精密ボール、ボールねじ及び遠心送風機等のリニア製品の製造販売を行っている。既存市場のドミナンスと新市場の創出による売上高成長、コスト競争力のさらなる追求、キャッシュフロー創出力のさらなる向上という新成長戦略の実施により、中期的にエンドマーケット成長を上回る売上成長を目指している。

 前2015年12月期第3四半期業績実績は、売上高が297億9700万円(前年同期比11.6%増)、営業利益が56億9400万円(同45.1%増)、経常利益が51億4900万円(同5.0%増)、純利益が38億1200万円(同20.8%増)に着地。

 前2015年12月期業績予想は、売上高が390億円(前期比8.2%増)、営業利益が70億円(同34.1%増)、経常利益が63億円(同2.0%減)、純利益が46億円(同19.7%増)を見込んでいる。年間配当は33円を予定している。

 株価は、昨年12月22日に上場来の高値1804円と買われた後、本年1月29日に上場来の安値1530円と調整。12月期決算期越えに伴う売りが出ているため、公開価格の1550円を割り込む場面で下値もみ合いとなっている。主幹事である野村證券は、1月18日に投資判断を新規「バイ」、目標株価を1930円としている。同證券では、前15年12月期営業最高益更新、欧州ベアリングメーカーへのシェア拡大やセラミックやガラスボールの新商品拡販が続き、16年12月期も営業最高益更新を観測しており、今月15日に予定される本決算の発表に対する期待感はある。前期会社予想PER13倍台と割安感はあり、配当利回り2.1%と利回り妙味もソコソコある。ここからの押し目場面はリバウンド狙いで、待ち伏せ買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■北海道大樹町で飛行、安全性と着地精度を実証  ホンダ<7267>(東証プライム)の研究開発部門で…
  2. ■自社で自動運転システムを持たない企業にも施工自動化を提供  日立建機<6305>(東証プライム)…
  3. ■年間約36万人が犠牲に、二輪事故対策が急務  豊田合成<7282>(東証プライム)は6月11日、…
2025年7月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

ピックアップ記事

  1. ■5月訪日客数が過去最高、6月も好調持続の見込みで市場活況  足元のインバウンド需要は、好調に推移…
  2. ■インバウンド関連株は「トランプ関税」のリーチ圏外で小型割安株特性を発揮  「たかが1%、されど1…
  3. ■内需株に広がる「トランプ・ディール」回避の波  東京電力ホールディングス<9501>(東証プライ…
  4. ■日米関税交渉、7月9日に運命の日「90日猶予」迫る潮目  「三日、三月、三年」とは、潮目、変わり…
  5. ■祝日と金融政策が交錯する7月  7月は、7月21日が「海の日」が国民の祝日に制定されてからフシ目…
  6. ■「MMGA」効果の造船株・海運株は「海の日」月間キャンペーン相場も加わり一段高を期待  あと1カ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る