【季節の一枚】熊本名産『しょうがカステラ』
- 2015/1/5 21:39
- 季節の一枚
帰省で宇城市(うき)まで足を伸ばした。熊本市内から南へ約30キロ、人口6万人超の街である。生姜のカンバンが目にとまった。生姜は昔から身体の奥から温めてくれる植物として伝えられ、風邪の季節ということもあってノレンをくぐった。生姜を素材としたカステラ、『しょうがカステラ』を扱う菓子の店、『宮崎誠昌堂』。
創業が1886年(明治20年)というから今年で129年の老舗である。
宇城は全国でも有名な生姜の生産地。この生姜をカステラに加え一躍、『しょうがカステラ』として有名にしたのが宮崎誠昌堂三代目の宮崎靖夫氏(写真)である。
宮崎靖夫氏に聞いた。「しょうがカステラが成功したのは、宇城市海東(かいとう)の生姜生産者の協力を得て、天日干しの生姜にこだわったことによるものです。あまりにも評判が良かったことから、東京の老舗百貨店からも注文が来たことで、更に評判が高まりました。現在では、くまモンの力も借りずに、熊本が生んだ銘菓として有名になりつつあります」という。
生姜と聞けば、ピリッとした辛い印象が強い。しかし、生姜の入ったカステラは、独特のまろやかな味で子供にも十分、食べてもらえるというもの。