【材料で見る株価】MRT今日も急伸、政府骨太方針の遠隔診療で大型サービス開始、第3四半期で通期利益達成も
- 2016/2/8 13:04
- 材料でみる株価
MRT<6034>(東マ・100株)は全般相場安の中、『ポケットドクター』の発表を好感して347円高の2039円と前週末の300円高に続いて大きく値を上げている。2000円台乗せは昨年6月以来だ。
国内で初のスマホ・タブレットを用いた遠隔診療サービス『ポケットドクター』を今年4月からサービスを開始すると前週4日(木)に発表した。昨年6月に政府の「骨太の方針2015」において、「遠隔医療の推進」が盛り込まれた。これまで、遠隔診療は離島や僻地の患者など対面診療が物理的に困難なケースに限られていた。その一方で、通院が困難な高齢者の増加が増え遠隔診療の必要性の高まっていることに政府が動いたといえる。
『ポケットドクター』は、オプティム(3694・東1)の持つリモートマネジメント技術を遠隔診療サービス向けに必要な機能を取り込み再構築したテクノロジーとMRTの培ってきた医療情報及び医師、医療機関のネットワークを組み合わせることで患者と医療の専門家を繋ぐものである。スマホやタブレットを使うことで、医師は相談者の顔色や患部の状況、ウエアブル機器から収集される様々なバイタルデータを確認することが可能となり、これまでの電話相談と違いより具体的なアドバイスや診療が行える。
既に、全国1340の医療機関から賛同を得ているという。賛同の医師の声として、「カルテが見られ、患者さんの背景が分かれば遠隔診断も可能だと思う」、「循環器内科では心電図、心エコー、カテーテル中の所見などに対応できると思う」といった声が寄せられているという。
一方、非常勤医師紹介を手掛ける同社の業績は、第3四半期(4~12月)で営業利益が2億1900万円と通期予想の1億6500万円を上回っている。現時点のEPS44.5円の見通し。
2014年12月の上場で1年2カ月を経過し上値でのシコリはほぐれているとみていいだろう。上場直後の15年1月につけた4685円を目指す展開とみられる。