【編集長の視点】SFPダイニングは積極的な新規出店・大幅続伸業績を見直し直近IPO株人気を再燃させ反発

編集長の視点

SFPダイニング<3198>(東2)は、9円高の1377円と反発して始まり、昨年12月25日につけた上場来安値1180円からの底上げを続けている。今5月期の主力居酒屋チェーン業態店「磯丸水産」の新規出店を約5割増と積極化し、売り上げが前期比42.5%増、経常利益が同58.9%増と連続して大幅続伸が予想されていることを見直して下げ過ぎとして直近IPO(新規株式公開)人気が再燃している。きょう6日の日経平均株価が、前日のニューヨーク・ダウ平均株価の331ドル安の急反落を受けて370円安と急続落してスタートしていることも、逆に同社株の内需業態を再評価する展開につながっている。

■主力業態店「磯丸水産」の新規出店は前期比約5割増で100店を超える

「磯丸水産」は、店内を漁港の磯料理屋をイメージして、全国各地で仕入れた魚を店内に設置した水槽から出して調理する「磯丸浜焼き」スタイルを名物にしており、前2014年9月期は、27店舗を新規出店して期末店舗数は68店舗としたが、今9月期はさらに40店舗の新規出店を計画し、店舗数は100店を超える。しかも、同業態店は、24時間営業を原則に若年層からシニア層まで幅広い顧客層をターゲットとしているため客数の大きな伸びにも貢献する。

同社は、この「磯丸水産」を含め、手羽先唐揚を看板料理とする「鳥良」、「酉の舞」、寿司業態の「きずなすし」などの9業態の外食チェーン店を展開し、前期末の店舗数は113店舗となっている。今期の新規出店は、「磯丸水産」40店舗のほか、「きずなすし」1店舗を計画、出店費用は、約32億円と積極的に設備投資することを見込んでいる。

このため今9月期業績も大幅続伸、売り上げ286億3000万円(前期比42.5%増)、営業利益28億6000万円(同44.5%増)、経常利益31億5000万円(同58.9%増)、純利益19億5000万円(同65.5%増)と見込んでいる。

■最安値から「小さく産んで大きく育てる」IPO投資のセオリー通りに底上げ

株価は、昨年12月16日に公開価格1940円で東証第2部にIPOされ、昨年12月は月間で28社がIPOされるラッシュとなるなか、東証2部株は、IPO株人気が限定的となる相場アノマリーから公開価格を下回り1620円で初値をつけ上場来高値1655円まで買い直されたあと、上場来安値1180円まで調整した。ただ同安値からは下げ過ぎとして調整幅の3分の1戻し水準までリバウンドした。IPO株の投資セオリー「小さく産んで大きく育てる」通りの株価推移となっており、初値奪回、公開価格回復を目指して一段の底上げが想定される。(本紙編集長・浅妻昭治)

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