朝日ラバーの第3四半期は顧客の在庫調整の影響もあり減収となったが、営業利益は増益

■医療・衛生用ゴム事業は減収ながら大幅増益

 朝日ラバー<5162>(JQS)の第3四半期は、顧客の在庫調整の影響もあり減収となったが、営業利益は増益となった。

 第3四半期連結業績は、売上高43億70百万円(前年同期比3.9%減)、営業利益1億21百万円(同13.8%増)、経常利益1億21百万円(同3.5%増)、純利益86百万円(同48.9%減)であった。
 最終利益の大幅減益については、前年同期に受取保険金の計上があったことの影響によるもの。

 セグメント別の業績は、工業用ゴム事業では、ASA COLOR LEDの受注は第1四半期まで自動車メーカーの販売・生産計画調整の影響を受け減少していたが、第2四半期以降には、海外向けの受注量が増加した。一方、RFIDタグ用ゴム製品は海外向けの受注が新機種対応で在庫調整が続いていることから減少した。卓球ラケット用ラバーも、第2四半期までの顧客在庫調整による影響で減少した。マイクロ流体デバイス関連の受注は微増であった。この結果、売上高は35億62百万円(同2.9%減)、セグメント利益は1億99百万円(同44.6%減)。

 医療・衛生用ゴム事業では、一部顧客の生産調整の影響により、売上高は減少した。一方、前年同四半期には一部の製品において品質管理に係るコスト増等があったことから営業費用は大幅に減少した。この結果、売上高は8億08百万円(同8.0%減)、セグメント利益83百万円(同47.6%増)と減収ながら大幅増益となった。

 今期16年3月期通期連結業績予想は、売上高58億70百万円(前期比3.1%減)、営業利益2億円(同74.4%増)、経常利益2億円(同63.6%増)、純利益1億40百万円(同57.4%減)を見込む。

 株価は、株式市場の地合いの悪さに加え、8日に通期業績予想の下方修正を発表したこともあり、本日(10日)は前日比64円安の735円まで下げる局面もあったが、徐々に戻りつつある。

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