【株式評論家・海老原紀雄氏に聞く】恒例のアンケートより荒れる展開
- 2015/1/6 11:21
- 株式評論家の視点
<株式評論家・海老原紀雄氏に聞く>
2015年相場が始まった。日経平均は大きく下げたあと反発し波高しの発会となった。株式評論家の海老原紀雄氏に今年の相場を聞いた。
――荒れた初日の相場でした。
【海老原氏】 今年の相場を暗示しているような1日でしたね。今年は、突っ込めば買い、参加者の多くが強気になったら売り、という逆張りがよいと思います。
――日経平均は、どのように予想されていますか。
【海老原氏】 新年恒例のアンケートでは、安値が1万6000円、高値が2万円という予想が多かったと思います。私は、安値は1万5000円、高値は2万3000円ていどと予想しています。つまり、マーケット予想より変動幅が大きくなるとみています。
――なぜですか。
【海老原氏】 海外情勢が不透明なためです。イスラム国、ウクライナ、ギリシャ・EU、北朝鮮、新興国など問題山積といえる情況です。こうした中から、たとえばべテロのような予想外のことが起きれば日経平均が大きく突っ込む可能性があります。しかし、下値は年金、外国人、企業の自社株などの買いが入るため突っ込んだあとは急反発に転じ、突っ込んだ分だけ反動で上値も高くなると思います。今年は、予想以上に上下の激しい展開とみています。余談ですが、私は暮の競馬の万馬券が出た有馬記念をとりました。相場もウラが出る年になりそうだという勘です。
――注目される銘柄は。
【海老原氏】 銘柄のほうはオーソドックスだとみています。CO2問題でアメリカ、中国が削減に参加することから地球温暖化対策が本格化すると思います。岩谷産業<8088>など水素関連がいっそう注目されるとみています。また、国産ジェット機の離陸から三菱重工<7011>などの航空機関連が有望とみています。