トシン・グループは昨年高値から1年経過で7.5合目水準、増収増益でPBRなど割安で中期投資で注目
- 2016/2/18 09:21
- 株式投資ニュース
トシン・グループ<2761>(JQS)は、1年前の昨年2月17日つけた高値2943円に対し7.5合目の2220円前後に位置している。PBR0.6倍から判断して下値不安は乏しいとみられる。中期投資の対象として注目できそうだ。
首都圏を中心として、電設資材や住宅設備機器などの卸売事業を展開する持株会社である。小口多数販売や、専門部署による得意先営業活動支援サービスなどを特徴としている。
新設住宅着工戸数など建設関連投資の動向が影響しやすい収益構造だ。15年5月期の売上総利益率は20.4%で14年5月期比横ばい、販管費比率は15.5%で同0.8ポイント上昇、ROEは5.8%で同0.7ポイント低下、自己資本比率は79.6%で同2.3ポイント低下した。また配当性向は25.2%だった。
16年5月期・第2四半期累計(5月21日~11月20日)連結業績は、売上高が前年同期比0.9%減の223億36百万円、営業利益が同7.6%増の11億63百万円、経常利益が同7.3%増の16億63百万円、そして純利益が同11.3%増の10億22百万円だった。新設住宅着工戸数の回復力が鈍く微減収だったが、新規出店による拠点網の拡大、新規得意先の獲得と既存得意先の深掘りによる実売軒数の増加、当社独自のサービスとサポート体制の強化などの戦略が奏功し、粗利益率改善効果や経費削減効果なども寄与して増益だった。売上総利益率は20.7%で同0.4ポイント上昇、販管費比率は15.5%で同0.1ポイント低下した。
今期通期の連結業績は、売上高が前期比0.1%増の453億円、営業利益が同3.9%増の23億10百万円、経常利益が同2.7%増の32億20百万円、純利益が同2.0%増の18億80百万円としている。配当予想(7月3日公表)は前期と同額の年間52円(第2四半期末26円、期末26円)で予想配当性向は24.6%となる。
17年4月の消費税の追加増税を控えていることに加えて、円安に伴う原材料価格の上昇など厳しい事業環境が続くとして、微増収・微増益の会社予想だ。ただし保守的な印象も強い。
通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が49.3%、営業利益が50.4%、経常利益が51.7%、純利益が54.4%と概ね順調な水準である。営業拠点網拡充や新規得意先開拓の効果、小口多数販売の強化、得意先営業活動支援サービスの体制・機能強化など、グループ総合力を活かした付加価値サービス拡充の効果での増益基調だろう。
EPSは211.5円でPERは10.5倍前後とPBRと共に低く割安水準。年52円配当に対する利回りも2.3%である。