【話題株】Appbankは昨年の「横領の疑い」尾を引き後場軟調に転換
- 2016/2/18 13:57
- 株式投資News
■前12月期は大幅増益だがネット上の憶測などあり様子見の雰囲気
スマートフォンゲーム攻略サイトなどのAppbank(アップバンク)<6177>(東マ・売買単位100株)は18日の後場、軟調さを強める始まりとなり、13時にかけて1865円(127円安)まで軟化した。朝方は2189円(197円高)まで上げたが、後場は本日の現在安圏での推移となっている。
17日の夕方、株式上場時(15年10月15日)に発表した決算情報の一部訂正と2015年12月期の決算などを発表。前12月決算は連結純利益が94%増加するなど大幅増益だったが、過年度決算の一部訂正を受け、15年12月10日に発表した「元役員による業務上横領の疑いについて」と題するリリースや、同じく16年2月8日付の「一部メディアの記事について」にある「元役員が反社会的勢力との関係が強く疑われる人物と関連していたかのような記事がインターネット上に掲載されました」といった表記を思い出して様子見姿勢を強める雰囲気があるようだ。
同社は、「ゲームをしながらしゃべる「ゲーム実況」の動画で人気のマックスむらい(本名・村井智建)さんが宮下泰明社長とともに創業」し、「設立からわずか3年9カ月で上場を果たしたことも話題になった」(朝日新聞デジタル16年2月17日付より)会社。
日付は前後するが、「2月6日には(中略)著名ブロガーのやまもといちろう氏が、独自に入手した資料から、元役員が横領した資金の流出先に暴力団関係者がいるとウェブサイトに掲載した」(東洋経済オンライン2月18日付より)。
これに対して会社側は、2月8日付のリリース「一部メディアの記事について」上で、「当社がいわゆる反社会的勢力と関わってきた事実は一切ございません」などと完全に否定した。
投資家にとっては、最終的に前12月期の業績が売上高32%増加、営業利益は42%増加、純利益は94%増加となったため、「投資の基本である業績を評価すればいい」(市場関係者)との見方が少なくない。ただ、一方では、一連の経緯が完全に晴れた感じにはなれないとの見方もあり、気分的には「一件落着」とはいかないモノが残るようだ。